イタリア男子バレーボールリーグセリエA後半第3節、髙橋藍所属の11位パドヴァは現地時間1月8日(日)にホームで同6位のチステルナと対戦し、3-2(17-25, 19-25, 25-21, 25-20, 15-12)で勝利しました。
この試合、髙橋はスタメンで出場しチーム2位タイの18得点(アタック決定率58%)でチームの逆転勝利に大きく貢献しました。
第1セットスタメン
パドヴァ
OH:髙橋、デスメット(ベルギー)
MB:カネッラ(イタリア)、クロサート(イタリア)
OP:ペトコヴィッチ(セルビア)
S:サイッタ(イタリア)
L:ツェンガー(ドイツ)
チステルナ
OH:カリベルダ(ドイツ)、セドラチェク(クロアチア)
MB:ジンゲル(オーストリア)、ロッシ(イタリア)
OP:ジルリッチ(クロアチア)
S:バラノヴィッチ(イタリア)
L:カターニャ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
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試合レポート
第1セット、開始早々にOHカリベルダのショートサーブでOH髙橋のサーブレシーブが大きく乱されてチステルナがブレイクを奪うと、更にOH髙橋のスパイクが相手ブロックに捕まるなどして4-9と序盤からチステルナがリードします。
その後パドヴァはOPペトコヴィッチのスパイクを中心にサイドアウトを取れるようになりますが、ブレイクまでつなげることができず15-19と点差が広がったまま終盤に差し掛かります。
そこからOHデスメットがチステルナのブロックに2本連続で止められて、更に切り返しでOHセドラチェクがスパイクを続けて決めるなどして16-24と4連続ブレイクに成功したチステルナ。
最後は途中交代のOHアスパルホフ(ブルガリア)のサーブがミスになり、17-25でチステルナが第1セットを先取します。
第2セット、序盤からパドヴァはOH髙橋のスパイクを中心にサイドアウトを重ねますが、サーブミスが多くブレイクができずに中盤まで14-14と競った展開が続きます。
そこからチステルナがSバラノヴィッチのサービスエースとOHカリベルダのOPペトコヴィッチを止めるブロックで14-17と一時抜け出しましたが、パドヴァも2枚替えで入ったOPグッツォ(イタリア)のブロックなどで17-18とすかさず詰め寄ります。
しかしOHグティエレス(キューバ)がチステルナのリリーフサーバーとして入ると、パワーサーブとショートサーブを織り交ぜてエースを量産して4連続ブレイクで17-23とパドヴァを一気に突き放します。
最後はMBロッシがキレのあるクイックを決めて19-25でこのセットもチステルナが続けて取ります。
第3セット、後がないパドヴァはOHデスメットに代えてOHアスパルホフを、MBカネッラに代えてMBヴォルパトをスタートから起用します。
そのOHアスパルホフが序盤から続けてスパイクを決めてチームに勢いをもたらすと、相手のOHセドラチェクを続けてブロックで止めて6-4とパドヴァがリードします。
そこからMBクロサートのブロックなどでブレイクを重ねて11-7とパドヴァがリードを広げますが、MBロッシのブロックやダイレクトスパイクなどで連続ブレイクに成功したチステルナが12-13と逆転します。
しかしパドヴァは味方が丁寧につないだボールをOPペトコヴィッチ、OH髙橋・アスパルホフが決めきってブレイクに成功するなどして19-18と再度逆転に成功。
特にOHの2人はこのセット高いスパイク決定率をマークしていました。
そしてさらにリリーフサーバーで入ったOHガルディーニがサービスエースを2本(うち1本はスタッツには計上されていないが事実上のエース)を奪って22-19とセット終盤でパドヴァが点差を広げると、最後はチステルナのOPジルリッチのスパイクがミスとなり25-21でパドヴァがこのセットを取り返します。
第4セット、最初のプレーでOPペトコヴィッチのサーブがネットインのエースとなってパドヴァがいいスタートを切ると、OHアスパルホフとOH髙橋のスパイクで得点を重ねて7-3と序盤から大きくリードします。
そこからOH髙橋とOPペトコヴィッチが相手のブロックに捕まるなどして9-8と1点差まで詰め寄られますが、OPペトコヴィッチが2連続エースを決めるなどして14-9とパドヴァがチステルナから再び大きなリードを奪います。
その後は終盤までお互いサイドアウトが続いて22-19となりますが、そこからOHアスパルホフがスパイクとサーブを続けて決めて24-19とパドヴァにセットポイントをもたらすと、最後はSバラノヴィッチのサーブミスで25-20とこのセットもパドヴァが取ります。
第5セット、チステルナはこのセットOHセドラチェクに代えてOHグティエレスをスタートから起用しますが、彼の連続ネットタッチで2-0とパドヴァがリードしますが、OPジルリッチのエースで3-3とチステルナがすぐさま追いつきます。
しかしここからパドヴァのキャプテンMBヴォルパトがOPジルリッチをブロックして連続ブレイクに成功し6-3とリードします。
その後チステルナがOHグティエレスや途中出場のOHバイラム(トルコ)のスパイクで2度同点に並びますが、OH髙橋のスパイクやOHアスパルホフのスパイクやサーブで10-9とパドヴァが先に2ケタに得点を載せます。
そこでOHのガルディーニがリリーフサーバーとして投入されると、サービスエースを含む2連続ブレイクで12-10とパドヴァがセット終盤で点差を2にします。
13点目をOH髙橋が決めきり、チステルナのサーブミスで14点目もパドヴァが取ると、最後はこの試合のMVPとなったOHアスパルホフがスパイクで相手ブロックを弾き飛ばして15点目を取りきり、15-12でこのセットも取ったパドヴァが0-2からの大逆転3-2でチステルナに勝利しました。
MVP:アスパル・アスパルホフ(19得点(うちサーブ2、ブロック1)、アタック決定率70%、サーブレシーブ成功率48%(失点なし))
髙橋藍は18得点、アタック決定率58%、サーブレシーブ成功率60%(失点1)とこちらもすばらしい数字を残しました。
これでパドヴァは通算成績を5勝9敗11ポイントとして暫定10位に順位をあげました。
次は現地時間1月15日(日)18:00(日本時間翌2:00)から、アウェイで同1位のペルージャと対戦します。
前半戦のレポートはこちら↓
髙橋藍選手コメント
1セット目からしっかりと自分のプレーが出せたかと言うと出せなかったことが多かったです。キルブロックだったり、チームを乗せるのに、自分がまだまだそこはもう少しこだわっていかないといけない部分なのかなというのは今日はっきりしました。でもその中でしっかりそこを気持ち的にも修正して、3セット目からまたしっかり自分のプレーを出していけたというのは次につながるいいものになりましたし、これも自分の中で成長している部分なのかなというのはすごく感じました。この2023年は本当に自分自身も代表で活躍できる、チームの軸になれる選手になるために、このイタリアで経験というか、このイタリアのパドヴァでしっかりと試合に勝って、最後のファイナルを目標にやっていきたいと思っていますけど、ひとつひとつの自分自身の成長というところも見失わずにやっていきたいなと思っています。
写真:PallavoloPadova
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