ネーションズリーグ第3週1日目、バレーボール男子日本代表はフィリピンのパサイシティで中国と対戦し3-2(24-26, 25-23, 21-25, 25-23,15-12)で勝利しました。
第1セットスタメン
日本
OH:髙橋藍、石川
MB:小野寺、山内
OP:西田
S:関田
L:山本
中国
OH:ユー、ジャン・ジンイン
MB:リー、ポン
OP:ジャン・チュアン
S:ワン
L:ヤン
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
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試合レポート
第1セット、序盤からOP西田のスパイクやMB小野寺のサービスエースなどで7-2と日本が一気にリードします。そこからさらにOH髙橋藍の2連続サービスエースなどで19-10と日本が点差を広げます。中国もOHジャンのスパイクなどで22-18と点差を詰めますが、MB山内のブロックで24-18と日本が先にセットポイントを迎えます。しかしその後OHジャンのサーブから2本のサービスエース、さらにOH石川が2連続でブロックに捕まるなどして中国が一気に8連続得点をあげて24-26と大逆転でこのセットを取ります。
第2セット、再びOH髙橋藍が2連続サービスエースを決めて4-2と日本がリードしますが、連続ブロックで中国が4-5と逆転すると、そこからは競った展開となります。中盤OH髙橋藍がブロックに捕まるなどして10-13と中国が点差を広げると、MBリーのクイックなどでサイドアウトを取って17-19とリードを保ちます。しかしOP西田のサービスエースやMB小野寺のブロックで21-19と日本が逆転に成功すると、24点目にはリベロ山本のレシーブエースも飛び出して勢いに乗り、最後はOH石川がスパイクを決めきって25-23でこのセットを日本が取ります。
第3セット、日本は2セット目途中から入っていたMB髙橋健太郎をスタートから起用します。お互いにサーブミスが出つつ競った展開が続きますが、MBポンのブロックやOP西田のアタックミスなどで8-10と中国が先に抜け出します。その後もOHユーのスパイクやMBリーのブロックなどでブレイクを重ねて14-19と中国が点差を広げます。日本は2枚替えを行い、そこで入ったOP宮浦がスパイクで奮起しますが、最後はOHユーのサービスエースが決まって21-25でこのセットを中国が取ります。
第4セット、あとがない日本はOP宮浦をスタートから起用し、またMB山内をコートに戻します。序盤はOHユーのスパイクや途中出場のOHザイのサービスエースで5-9と中国がリードします。しかしOH石川やOP宮浦のスパイクなどで13-13と日本が同点に追いつくと、中国にミスが出るなどして18-17と日本が逆転に成功します。その後MBポンのブロックなどで21-22と中国に再度リードされますが、OH髙橋藍のサーブからの切り返しでOH石川とOP宮浦が連続でスパイクを決めて日本が先にセットポイントを握ると、最後はOHザイのサーブがミスとなり25-23でこのセットを日本が取って試合はタイブレークへ。
第5セット、OHジャンを中心に攻める中国に対し、日本はサイドの3人に上手くボールを散らして得点を重ねて6-5と進みます。ここからOP宮浦のサービスエースなどで8-5と日本が抜け出すと、中国にミスも出て10-6と点差を広げます。終盤MB山内のクイックが続けて決まると、最後はOP宮浦がスパイクを決めきって15-12でこのセットを取った日本が3-2で中国に勝利しました。
これで日本はVNL予選ラウンドの通算成績を9戦9勝24ポイントとし暫定1位をキープ。また今回の勝利で7月19日(水)からグダンスク(ポーランド)で行われるファイナルラウンドへの進出を確定させました。
次は日本時間7月7日(金)20:00からオランダと対戦します。
個人的MVP
日本:OP宮浦健人
15得点(うちサーブ1)、アタック効果率55%
この試合のゲームチェンジャー。3セット目途中からコートに入り、決定力の高いスパイクでチームを逆転勝利へ導きました。本当にフランス大会に続いて打てば決まる無双モードで、特に今日の試合は他のアタッカー陣のアタックがなかなか決まっていなかったので彼の活躍が日本代表に大きな流れをもたらしました。またブラジル戦と同様に彼の5セット目のサービスエースが最終的に試合を分けたように思いますし、足ディグもナイスプレーでした。宮浦、今大会はなんかフルセット勝利請負人みたいになっちゃってますね!
次点:S関田誠大
4、5セット目はうまく立て直したし、この試合は彼のディグがかなり光っていました(事実ディグ本数チーム1位)。
中国:OHジャン・ジンイン
21得点(うちサーブ2、ブロック2)、アタック効果率33%、サーブレシーブ成功率39%
第1セットで日本に悪夢を見せた張本人(ジャン(張)だけに(笑))。その後はサーブのみならず207cmの高さを活かしたスパイクとブロックでも日本を苦しめて両チーム最多得点をたたき出した。彼にハイボールを日本のブロックの上から打たれる場面も少なくなく、ああなっては本当にどうしようもなかった。そういえば2021年のアジア選手権のときも彼にだいぶやられて負けていましたね。また中国とは今年のアジア選手権でも対戦するでしょうからしっかりと彼の対策をしておきたいですね。
感想など
まさかこんな試合になるとは・・・。
正直中国は、親善試合で快勝していたこともあり、フィリピン大会で戦う4チームの中どころか予選ラウンドの中でも一番イージーな相手なんじゃないかと思っていて当然3-0で勝ってくれると思っていました。
そして1セット目はその予想通りミスが多い中国に対して日本が余裕のある試合展開を見せて24-18と6点差をつけて先にセットポイントを迎えます。
しかしここからサイドアウト、さらにジャン・ジンインのサーブからサービスエース、石川の連続被ブロックときてまさかの8連続失点の大逆転で1セット目を奪われる…。
その後も苦しんで苦しんで、途中出場の宮浦がなんとか流れを変えてくれてやっとのことで掴んだ勝利でした。
いや、見ていてとても疲れました…。
今日の中国は本当に強くて、サーブもガンガンに攻めてきていましたし、ブロックなんか1試合で計17本(そのうちミドルのリーが1人で8本)とんでもない数値でしたしフロアディフェンスも堅く、日本のスパイクがなかなか決まりませんでした。何度打っても決まらない、日本がやりたいバレーを逆にやられちゃってる感すらありました。
逆に日本はうまく相手を崩せて相手のセットをハイボールにしても上述のジャン・ジンインや対角のユー・ヤンタイが高い決定力で決めてくる。本当に強かったと思います。
ただ最後の5セット目は勝負どころでミスをしてくれたりしてなんとかなりましたけど、中国の高いポテンシャルを持った選手たちが機能するとこんなに恐ろしいということを見せつけられた試合でした。
今日の日本は本当に「宮浦大先生」に救われましたし、また4セット目からギアが上がったキャプテン石川、そしてその二人を中心にうまく立て直したセッター関田がすばらしい活躍をしてくれました。途中下げられて4セット目からまた戻って最後に力強いクイックを決めてくれたのもアツかった。
ラン・タカハシのサーブもすばらしかったけども、今日は被ブロックがめずらしく多くなってしまいましたね。あとやっぱり西田の調子が気になります。次のオランダ戦はどっちで行くんだろうかブラン監督。
本当は3-0か3-1で勝ちたかったでしょうけど、なんとか勝ちましたし、負けて世界ランキングのポイントを大きく失うという最悪の事態は避けられて本当によかったです。またこれでポーランドでのファイナルラウンド進出も確定しました(もちろんポーランドに住んでる僕は現地に行きますよ!)。
次のオランダもランキング的には下の相手になりますが、大エースのニミルがいるなど強敵であることは間違いないので、今回の経験をいかしてオランダ戦はもう少し楽に見れる試合をしてくれるといいなと思います(笑)。
さあ10連勝まであと1つ!頑張れニッポン!!
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