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パリ五輪男子バレー準々決勝イタリア戦展望:石川の復活と関田のトスワークに期待、120%で勝つ!

2024年8月5日

日本時間8月5日(月)20時から試合開始となるバレーボール男子日本代表のパリオリンピック準々決勝日本対イタリア。

本記事ではイタリアチームの紹介と試合の展望・見どころについて解説する。

イタリア代表メンバー

監督:フェルディナンド・デジョルジ

*5 アレッサンドロ・ミケレット OH 2001 211cm Trentino
*6 シモーネ・ジャネッリ(C)S 1996 200cm Perugia
*7 ファビオ・バラゾ L 1995 178cm Civitanova
*8 リカルド・スベルトリ S 1998 188cm Trentino
11 ジョヴァンニ・サングィネッティ MB 2000 203cm Modena
12 マッティア・ボットロ OH 2000 196cm Civitanova
14 ジャンルカ・ガラッシ MB 1997 201cm Piacenza
15 ダニエレ・ラヴィア OH 1999 200cm Trentino
16 ユーリ・ロマノ OP 1997 201cm Piacenza
19 ファビオ・ルッソ MB 1997 207cm Perugia
23 アレッサンドロ・ボヴォレンタ OP 2004 202cm Piacenza
31 ルカ・ポッロ OH 2004 193cm Padova

リザーブ
28 ガブリエレ・ラウレンツァーノ L 2003 178cm Trentino

イタリアの特徴

①ハイレベルなオールラウンダー集団

イタリアはスパイク、ブロック、サーブ、レシーブ、トス、どのスキルもハイレベルで隙のないオールラウンドなチームだ。世界最高峰のリーグを抱える国だけあって、選手全員がバレーボールが上手く、バレーボールIQもとても高い。

スタメンアタッカー5人全員がバランスよく打って決めるだけでなく、世界ナンバーワンセッターの呼び声も高いSジャネッリも隙あらばガンガン打ってくる。また全員が常にエースを狙える強力なサーブを持っているし、リベロを除くスタメン全員が身長2m以上と高さも揃っている。それでいてよく拾う。

②アウトサイドヒッター2人の安定感

そうしたオールラウンダー集団の中でも特にスタメンのアウトサイドヒッターであるOHミケレットとOHラヴィアの2人は安定感抜群。

2人とも攻守に長けるバランス型のアウトサイドヒッターで、平均的なパフォーマンスがとても高く試合中に調子を崩されて交代させられることがほとんどない。この2人はクラブチームのトレンティーノ(イタリア)でもチームメイトで対格を組んでいるが、そこでもシーズンを通して抜群の安定感を見せ、昨シーズンはチームを欧州チャンピオンズリーグ優勝に導いた。大会MVPはOHミケレットが受賞。

イタリアはこの2人のプレーの安定感に支えられている部分が非常に大きい。

③若いが確かな経験と実績

日本の平均年齢27歳も若い方であるが、イタリアは選手全員が20代で平均年齢24歳と更に日本を上回る若さだ。チーム最年長のリベロのバラゾで28歳。最年少はOPボヴォレンタとOHポッロの20歳だ。彼らは日本の最年少OH甲斐よりも若い。

しかし若さの反面、経験と実績は十分だ。イタリア代表は2021年の東京オリンピック後に世代交代をして現在のメンバーが中心のチームとなったが、新チーム始動直後の2021年のヨーロッパ選手権で優勝、2022年は世界選手権優勝、2023年ヨーロッパ選手権準優勝とすでに主要大会で2つのタイトルと3つのメダルを獲得している。

またメンバー全員が10代の頃から世界最高峰のイタリアリーグで揉まれ、生き残ってきた選手なので、選手個々人の経験値も他国の同世代の選手と比べるとかなり高い。

若いからといって侮るなかれ。

イタリアの注目選手

OPユーリ・ロマノ

1997年生 201cm 所属:ピアチェンツァ(イタリア)

全チームの中で唯一勝ち点を最大値の9点獲得し全体の1位で準々決勝行きを決めたイタリアだが、その原動力となったのがサウスポーオポジットのロマノ。

予選3試合それぞれでチームのトップスコアラーだったほか、特に強豪のブラジル戦で66%、ポーランド戦で50%と高いアタック効果率(どちらも失点1)の安定感のあるパフォーマンスで勝利に大きく貢献した。

またサービスエースも3試合で7本を決めていて非常に好調を保っている。日本戦でもその左腕が火を吹くこと間違いなしである。

予選の歩み

①vsブラジル ○3-1(25-23, 27-25, 18-25, 25-21) 

②vsエジプト ○3-0(25-15, 25-16, 25-20)

③vsポーランド ○3-1(25-15, 25-18, 24-26, 25-20)

日本の最近の対戦成績

ネーションズリーグ2024予選ラウンド(2024年5月25日)

●1-3(25-23, 16-25, 17-25, 17-25)

※OH石川、OH髙橋不在

ネーションズリーグ2023三位決定戦(2023年7月23日)

○3-2(25-18, 25-23, 17-25, 17-25, 15-9)

※OP西田不在

ネーションズリーグ2023予選ラウンド(2023年7月8日)

●1-3(27-29, 26-28, 25-23, 20-25)

ネーションズリーグ2022予選ラウンド(2022年6月24日)

○3-2(25-20, 21-25, 24-26, 25-19, 15-13)

予想スタメン

ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

日本

OH:髙橋藍、石川
MB:小野寺、山内
OP:西田
S:関田
L:山本

平均身長(リベロ除く):190.83cm

イタリア

OH:ミケレット、ラヴィア
MB:ガラッシ、ルッソ
OP:ロマノ
S:ジャネッリ
L:バラゾ

平均身長(リベロ除く):203.3cm

日本の勝利のカギ

①サービスエースは必須

もちろんサーブで攻めることは必須だが、特にラリーが上手いイタリアに対しては直接点数を取るサービスエースがより求めらる。

具体的には1セットに最低2本は欲しいところ。実際にここ3年でイタリアに勝った試合ではサーブで勝ったと言っても過言ではなく、2023年のVNL3位決定戦では5セットで9本、2022年のVNL予選ラウンドでは5セットで14本ものサービスエース数を記録している。

日本のビッグサーバーと言えば、OP西田、OP宮浦、OH石川、OH髙橋の4人。中でもOH石川はまだ今大会で本来のパフォーマンスを見せられていないので、彼の復調に期待したい。

②被ブロックを抑える

スタメン全員が2m以上と平均的に高さのあるイタリアとの試合では、日本は普段以上に被ブロック(相手のブロックによる失点)が増える傾向にある。したがってここ数字を少なく抑えることもとても大切。

まずは日本のクイックを通して相手のミドルブロッカーに真ん中を意識させること。理想的には予選のアルゼンチン戦並みにMB小野寺とMB山内がスパイクで存在感を出せると良い。そうなることでクイックへの警戒を強めさせてサイド攻撃やパイプ攻撃へのブロックを1〜1.5枚することが容易になる。

またハイボールなど難しい状況の時に無理に強打しに行かずに、フェイントしたりブロックアウトを狙ったり、リバウンドをもらって立て直すなど様々な選択肢から最適解を選ぶことで失点を防ぐことができるだろう。特にリバウンドは大きな鍵となると思われるので、L山本を中心にブロックカバーを頑張って繋いでほしい。

ただイタリアの選手たちはイタリアリーグで揉まれ、直前で手を引くなどブロックの駆け引きにも非常に長けているので、空中での腹の探り合いにも勝っていかなければならない。しかしそのあたりは特にイタリアリーグでプレーしたOH石川とOH髙橋はよくわかっているだろう。

③Sジャネッリのアタックを止める

イタリアのSジャネッリはよくアタックを打ってくる。通常のトスの構えからプッシュで落とすだけでなく、豪快にスクイングすることもあれば、ラリー中にバックアタックを打つこともあった(笑)。

このおかげで逆にアタックのフェイク動作を入れてトスを上げることもよくある。

彼がアタックを決めるとチームも乗るし、Sジャネッリ自身のサーブとブロックのパフォーマンスも乗ってきて本当に手がつけれなくなる。

大体彼のアタック決定率は60~70%ととても高いのだが、そのジャネッリのアタックを拾うことができればそれが流れを掴むビッグプレーとなるだろうし、ジャネッリにプレッシャーを与えて少しでも調子を落とさせることができるだろう。

そこは同じセッターであるS関田のディグに期待。

ここ3年でイタリアに勝った2試合はいずれもフルセットだったので、今回も長い試合となるだろう。逆に言えばフルセットまで持ち込むことができれば日本が有利に働くのではないかと思う。

いずれにせよアメリカよりも相性は良いと思うし、必ず勝機はある。

日本のキープレイヤー

S関田誠大

石川祐希が今大会なかなか調子が上がらない中、その石川の復活の鍵を握るのはやはりセッターの関田だろう。彼がどう試合の中で石川を乗せられるかでイタリア戦の結果が変わってくる。

またアルゼンチン戦のようにミドルブロッカーを機能させられるかも関田の手に委ねられている。

あまり考えたくないが、例え石川が調子を取り戻せなくても関田が最高のパフォーマンスでアメリカ戦の3セット目のようにみんなの潜在能力を120%引き出すことができれば勝機はある。

チームJAPANで勝つ。

世界最小最強セッターの真髄をここで見せてほしい。

小ネタ

チームメイト一覧

  • 石川とボットロ(パドヴァ(イタリア)2019/20)
  • 石川とスベルトリ(ミラノ(イタリア)2020/21)
  • 石川とロマノ(ミラノ(イタリア)2021/22)
  • 石川とジャネッリ、ルッソ(ペルージャ(イタリア)2024/25)
  • 髙橋藍とボットロ(パドヴァ(イタリア)2021/22)
  • 髙橋藍とガラッシ(モンツァ(イタリア)2023/24)

試合情報

準々決勝 vsイタリア

8月5日(月)20:00~(日本時間)

テレビ

NHK総合:19:50〜(総合サブ:20:54〜22:00)

(この前に「まもなくバレーボール 男子・準々決勝」という番組が19:30から放送されます)

ネット配信

NHKプラス

日本男子の今度の試合予定

※時間は日本時間

決勝トーナメント

8月7日(水) 時間未定 準決勝

8月9日(金) 23:00~ 3位決定戦
8月10日(土) 20:00~ 決勝戦

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[配信日時]

7月27日(土)午後5時 男子#1 男子#2
8月 3日(土)午後5時 女子#1
8月10日(土)午後5時 女子#2
8月24日(土)午後5時 男子#3
8月31日(土)午後5時 女子#3
9月 7日(土)午後5時 男子#4
9月14日(土)午後5時 女子#4

(TBSテレビリリースより引用)

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Photo: Volleyball World

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