現地時間12月29日(日)、コッパイタリア準々決勝で大塚達宣所属のミラノはチヴィタノーヴァと対戦。
第1セット、ミラノはOPレゲルス、チヴィタノーヴァはOPラグンジアがを中心にそれぞれ得点を重ね、16-17と中盤まで競った展開を見せる。しかしOHボットロのサーブからOPラグンジアがブロックやアタックを決めてチヴィタノーヴァが16-23と一気に抜け出すと、最後はリリーフサーバーOHポリヤのエースで17-25としてセットを先取。
第2セット、序盤からミラノがOPレゲルスのアタックやMBカネスキのサービスエースなどで13-8とリードする。チヴィタノーヴァはOHレプキーやOPディルリッチらを投入し22-20と2点差まで迫るも、OHルアティのアタックやMBカネスキのエースでミラノが逆転を許さず25-20でこのセットを取り切る。
第3セット、序盤からMBシネニエズのブロックやSボニファンテのサービスエースなどでチヴィタノーヴァが4-7とリード。ミラノはOPレゲルスのアタックで得点するも、チヴィタノーヴァがクイックを中心に確実にサイドアウトを取ってブレイクを許さない。更に終盤でもMBシネニエズのブロックとSボニファンテのエースで11-19と点差を広げると、最後は途中出場MBガルジウロのクイックで16-25としてこのセットをチヴィタノーヴァが取る。
第4セット、序盤は競った展開となるがMBシュニッツァーのエースなどでミラノが連続ブレイクを決めて13-10と抜け出す。その後も効果的なサーブからOPレゲルスのアタックなどで19-13とミラノがリードを広げる。そこからチヴィタノーヴァがOHレプキーのアタックなどで20-18と詰め寄るが、終盤にミラノがOHルアティの連続サービスエースとMBシュニッツァーのサービスエースで試合を決めて25-21としてタイブレークへ持ち込む。
第5セット、再び序盤は競った展開となるが、SボニファンテのサービスエースとOHボットロが難しいハイボールを決めきるスパイクでチヴィタノーヴァが5-7と抜け出す。そこからミラノが相手のミスで8-8と一時追いつくも、途中出場のOPディルリッチのサーブ時にOPレゲルスがアタックを決めきれず9-12とチヴィタノーヴァが再度リードを広げる。そのまま最後はリリーフサーバーOHポリヤのサービスエースが決まって11-15となり、チヴィタノーヴァが2-3で接戦を制してコッパイタリア準決勝進出を決めた。
OH大塚は1セット目を除いて主に後衛で途中出場。特に第4セットは序盤でOHカジ―スキと交代してセット奪取を守備で支えた。ただ第5セットには最後のOHポリヤのサーブを弾いてしまい相手にマッチポイントを許してしまった。しかしあのサーブはOH大塚とOHルアティのちょうど間に来ていたので判断が難しく、むしろあのサーブを打ち込めたOHポリヤにあっぱれと言うほかない。
それでもあの終わり方は相当に悔しいと思う。しかしこうした悔しさを乗り超えて、残りのリーグ戦とチャンピオンズリーグも頑張ってほしい。攻撃も守備もきっとまだまだやれると思うから。
ミラノはOPレゲルスはもちろん、ミドルの2人、MBシュニッツァーとMBカネスキが存在感をよく見せていた。特にサーブが強力で取ったセットは彼らの功績が非常に大きかったと思う。
しかしやはり、何度も書くように、ミラノはアタックがOPレゲルス頼みになりすぎているのが苦しかった。彼は確かに世界ナンバーワンにもなれるポテンシャルを秘めたすばらしいオポジットだが、この試合もチーム打数の半数近くをひとりで打っていて、これでは終盤で決められなくなっても仕方ないだろう。
昨季は石川との2枚看板だったのでとても得点バランスがよかった。大塚にもそんな感じになってほしい。
一方、勝利したチヴィタノーヴァは各アタッカーがバランスよく得点ができており、最後まで的を絞らせなかった。またOHレプキーをはじめ途中出場した選手が非常によい働きをしていたことも大きな勝因だったと思う。チヴィタノーヴァは本当にチーム全員で勝利を掴んだ感じがあった。
あとSボニファンテがよい。セットの技術はさることながら、他のイタリア人セッターに負けじ劣らずサーブでも点が取れる。まだまだ20歳。ジャネッリ、スベルトリ、ポッロ、ボニファンテとなぜイタリアこうもサーブが強くていいセッターが次々と現れるのか。一人ぐらい日本に分けてほしい(笑)。
昨季までの2シーズンは石川祐希がポイントゲッターとなってミラノをコッパイタリアファイナル4まで導いていたが、今季その記録は一旦途切れた。しかしまだシーズンは終わらない、またここからスタート。
ミラノ-チヴィタノーヴァ
2-3(17-25, 25-20, 16-25, 25-21, 11-15)
ミラノ
スタメン:OHルアティ(11)、MBシュニッツァー(11)、OPレゲルス(32)、OHカジ―スキ(5)、MBカネスキ(8)、Sポッロ()、Lカターニャ
途中出場:MBラリッツァ、Sゾンタ、OPバロット(1)、MBピアノ、OH大塚(1)
チヴィタノーヴァ
スタメン:OHボットロ(12)、MBシネニエズ(10)、OPラグムジア(14)、OHニコロフ(6)、MBポドラスチャニン(5)、Sボニファンテ(4)、Lバラゾ
途中出場:MBガルジウロ(5)、OHレプキー(11)、Sオルドゥナ(1)、OHポリヤ(2)、OPディルリッチ(2)
MVP:OHマッティア・ボットロ
12得点(うちブロック1)、アタック効果率43%
OH大塚達宣
1得点、アタック効果率25%
詳しい試合のスタッツはこちら↓
https://www.legavolley.it/match/38950
次戦
イタリアリーグ
後半4節
1月6日(月) 25:00~ vsモンツァ
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欧州チャンピオンズリーグ
グループ第5戦
1月16日(木) 28:30〜 vsルーセラーレ(ベルギー)
配信:EurovolleyTV(https://www.eurovolley.tv/)
Photo: legavolley.it