イタリア男子バレーボールリーグセリエA5位決定戦予選、髙橋藍所属のパドヴァは現地時間3月16日(木)にアウェイでチステルナと対戦し、3-0(25-21, 25-22, 25-18)で勝利しました。
髙橋藍はこの試合はスタメンから外れ、第1セット終盤のリリーフサーバーでの出場のみに留まりました。
第1セットスタメン
パドヴァ
OH:ガルディーニ(イタリア)、デスメット(ベルギー)
MB:カネッラ(イタリア)、クロサート(イタリア)
OP:グッツォ(イタリア)
S:ゾッペラーリ(イタリア)
L:ツェンガー(ドイツ)
チステルナ
OH:セドラチェク(クロアチア)、バイラム(トルコ)
MB:マッテイ(イタリア)、ロッシ(イタリア)
OP:ディルリッチ(クロアチア)
S:ザンニ(イタリア)
L:スタフォリーニ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
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試合レポート
第1セット、出だしからMBマッテイのブロックなどでブレイクしたチステルナが0-3とリードします。
しかしパドヴァがOHガルディーニのスパイクとMBグッツォのブロックで10-10と同点に追いつくと、さらにMBカネッラのブロックなどで18-16と逆転に成功します。
そして終盤にはOHガルディーニの2連続サービスエースが飛び出し23-19とすると、続くリリーフサーバー髙橋のサーブはミスとなりましたが、最後は途中出場のOHアスパルホフ(ブルガリア)のブロックが決まって25-21でこのセットをパドヴァが取ります。
第2セット、パドヴァが序盤からOHガルディーニのスパイクや相手のミスで6-3とリードします。
そこからOPグッツォのスパイクやチステルナのSザンニのセットミスなどで14-9とパドヴァが点差を広げていきます。
その後チステルナはOHバイラムのサーブから、サービスエースやOPディルリッチのスパイクなどで一気に4連続ブレイクを奪って17-17と同点に追いつきますが、直後にOPグッツォがスパイクを決めて18-17とパドヴァが逆転を許しません。
終盤に再びSザンニのセットミスで23-21とパドヴァが2点差をつけると、最後はOHバイラムのタッチネットのミスで25-22としてこのセットも取ります。
第3セット、序盤からMBカネッラのスパイクやブロック、OHデスメットのパイプ攻撃などで7-2とパドヴァがリードを広げます。
チステルナもOHバイラムのサービスエースなどで7-5と点差を縮めますが、その後OHガルディーニが2本のサービスエースを決めて12-6と再びパドヴァが突き放します。
そこからもチステルナはOHバイラムを中心にサイドアウトを取るもブレイクの場面でミスが目立ち、20-14と点差が縮まらないままセット終盤を迎えます。
逆にここからパドヴァがOHガルディーニのスパイクとこの日5本目となるサービスエース、さらにOPグッツォのスパイクなどで24-16と一気にマッチポイントまで進むと、最後はOHセドラチェクのサーブがミスとなり、25-18でこのセットも取り切ったパドヴァが3-0でチステルナに勝利しました。
MVP:OHダヴィデ・ガルディーニ(17得点(うちサーブ5)、アタック決定率55%、サーブレシーブ成功率24%)
髙橋藍は第1セットにリリーフサーバーで出場し、得点はありませんでした。
次回は現地時間3月26日(水)15:30(日本時間23:30)からアウェイでターラントと対戦します。
試合の感想など
レギュラーシーズン9位でポイント差も8点あってミラノも結局2戦とも勝てなかったチステルナにストレート勝ち!!!
しかしメンバーを見ればどちらもレギュラーシーズンからメンバーを落としていてまるで練習試合のような感じでしたね。
確かにエース5本のガルディーニは凄かったですけど、どこか画面越しからもぬるい雰囲気が伝わる試合でした。
そもそもパドヴァはペトコヴィッチ(セルビア)、チステルナはアウトサイドのカリベルダ(ドイツ)という主力選手と試合前には契約解除していましたし、パドヴァは髙橋、チステルナはセッターでチームの大黒柱であるバラノヴィッチ(イタリア)を温存。
結果、パドヴァは髙橋の代わりにデスメットが珍しくサーブレシーブで踏ん張ってくれてなんとかなりましたが、チステルナは代わりのセッターがセットミスを連発していました。
特に2セット目なんかは普通にやってればチステルナが取れたセットだっただけに見てられなかったですね。
確かに両チームともレギュラーシーズン最終戦から3, 4日しか空いていないので主力を休ませたということも考えられますが、それにしても勝つためにできることをどちらも徹底していなかったように見えました。
おそらくどちらのクラブも5位決定戦へのモチベーションは高くない、いやむしろできることなら行きたくないのでしょうね(笑)。
仮に5位決定戦まで進んでしまうとシーズン終了が5月まで延びてしまいますし、試合数も多いし、そもそもプレーオフで負けた上位チームも参加してくるので最後まで勝ち上がれる可能性も低い。
以上のような理由からどこも今回の5位決定戦予選のモチベーションは低いのでしょう。
まだ試合のないターラントも、すでにオポジットのラワニとの契約を解除したようですし、パドヴァやチステルナと同様に本気ではなく育成みたいなメンバーで挑んでくるのではないかと思います。
となってくると今後髙橋のプレーを見られるかどうかも怪しくなってきますね…。
とりあえず次のターラント戦にどんなメンバーを出してくるのか見守りましょう。
写真:Lega Pallavolo SerieA