3位:ポーランド
3位はポーランド。オリンピックチャンピオンのフランスと共に今大会の優勝最有力候補だったと思うんですが、今回のユーロでもスロベニアに行く手を阻まれました。これでポーランドは2015年から4大会連続で、欧州選手権のトーナメントでスロベニアに敗れています。今年のネーションズリーグの準決勝では見事に勝っていたので今年は勝てるかなと思っていましたが、そんなことはありませんでしたね笑。最終第4セットも37-35の激闘となりましたが、あと1点が出ませんでした。
それでもオリンピックのときとは違って、キャプテン・クビアクが伸び伸びプレーしていました。オリンピックは不完全燃焼でしたでしょうからユーロでは元気になってくれて本当によかったです!それに伴ってチームの雰囲気もとてもよく見えましたね。ムードメーカーのセカンドリベロ、ヴォイタシェックの存在も大きかったでしょうか笑
また今大会はミドルの使い方が面白かったです。ビエニエクをスタートのサーブを打つまでと最後のサーブが回る直前からのみ起用し、その間はノヴァコフスキと交代。なんとも逆リリーフサーバーとも言える使い方ですが、ビエニエクのハイブリッドサーブは今大会キレッキレでしたし、ノヴァコフスキのクイックとブロックも効いていたのでうまく機能していたと思います。
しかし、地元ファンの声援も届かず、今大会も頂点を逃しました。これでヘイネン監督も退任。就任した年に世界選手権優勝を果たしましたが、その後は帰化したキューバの怪物レオンを擁しても金メダルを手にすることはできませんでした。無冠で終わったレオンとクレクのツイン大砲。
一方で今回控えに回っていたアウトサイドのシリフカ、セメニウク、オポジットのカチュマレクの3人はスタメンとして今年の欧州チャンピオンズリーグを制しました(コハノフスキとザトルスキもいましたが)。単純な個の力だけでは測れないのがバレーボールです。新監督が誰になるのか、そしてどんなポーランド代表を作り出すのか。注目です。
その他雑感
その他、前回優勝のセルビアは惜しくも4位。テクニシャンのコヴァチェヴィッチ、エースのアタナシェヴィッチを中心に優勝したイタリアにもいい勝負をしてみせましたが、2大会連続のメダル獲得とはなりませんでした。セルビアはスタメンの最年少がコヴァチェヴィッチの28歳とかなり平均年齢高めのチーム構成だったので、今後ニュースターの登場を期待しています。
オリンピックチャンピオンのフランスは、トーナメント1回戦でまさかの敗退。しかもその相手がチェコで、かつストレートで敗れたものですから衝撃が凄まじかったですね。フランス代表は、監督こそ新しく名将レゼンデ監督に交代したものの、スタメンはオリンピックと同じメンバーでした。またその中でも若手オポジットのフォールをはじめ、新しい力も台頭していてとてもいい雰囲気だなと思っていた中でのまさかの敗退。やはりオリンピックを優勝したあとまたユーロに向けてモチベーションを保ち続けるのは難しかったのでしょうか。
チェコは、フランス戦でオポジットのハドラヴァと、22歳のヴァシーナが大活躍。特にヴァシーナのアタック決定率は驚異の71%でした。今はまだ国内リーグ所属ですが、今後ポーランドやイタリアに渡って活躍する姿を見たいですね。そんなジャイアントキリングを果たしたチェコでしたが、その後イタリアに敗退してベスト8でした。
またオリンピック銀メダルだったロシアも苦しみました。オリンピックでスタメンだったオポジットのミハイロフが治療のため離脱、代わりにオリンピックで控えだったポレタエフで挑もうと計画するも大会前にケガで離脱。それ以外にも怪我人が続出して大会直前にテチューヒン・ジュニア、更に大会期間中にもジガロフが緊急招集されました。そんな中で今大会オポジットを務めたのが、本来アウトサイドのクリウカ。いやぁとっても良かったと思いますよ。もともと208㎝の長身でしたし素質はありましたからね。ムセルスキーもそうですが、ロシアの大型選手は本当に器用ですね。それでもやはりポーランドに敗れてベスト8でした。
オリンピックのメダリチームはどちらもユーロでメダル獲得できませんでしたね。一方オリンピックに出場したものの、メダルを取れなかったチームはどちらもメダル獲得するというなんとも面白い結果になりましたね~。
この他にもプロトニツキがかっこよかったとか、エストニア頑張れとか、エース君とか語りたいことはたくさんありますけど、とりあえず今回はこの辺で!
いや~クラブシーズンに向けて、気持ち高まりますね!!!!!
写真:CEV