イタリア男子バレーボールリーグセリエA第4節、石川祐希所属のミラノは現地時間10月23日(日)にアウェイでモデナと対戦し3-2(24-26, 25-21, 21-25, 25-23, 16-14)で勝利しました。
石川祐希はこの試合もベンチスタートでしたが、レシーバーとして途中出場し勝利に貢献しました。
第1セットのスタメン
ミラノ
OH:メルガレホ(キューバ)、エバディプール(イラン)
MB:ヴィテッリ(イタリア)、ロセル(アルゼンチン)
OP:パトリィ(フランス)
S:ポッロ(イタリア)
L:ペサレージ(イタリア)
モデナ
OH:エンガペ(フランス)、リナルディ(イタリア)
MB:クリック(ドイツ)、ボッシ(イタリア)
OP:ラグムジア(トルコ)
S:ブルーノ(ブラジル/ イタリア)
L:ロッシーニ(イタリア)
試合レポート
ミラノのこの日のスタメンは前週のシエナ戦と一緒のメンバーでした。
第1セットは中盤までサイドアウトの応酬になります。
モデナがOPラグムジアを中心に得点を重ねる一方、ミラノもOPパトリィを中心に対抗してお互い一歩も譲りません。
その後ミラノはMBロセルのサーブからサービスエースを含む4連続ポイントで18-14と抜け出し、その後もOHメルガレホのスパイクなどで21-16と終盤5点差をつけてこのセット奪取にかかります。
しかしここからラグムジアのエースやブルーノのブロックで23-23とモデナがなんと土壇場で追いつきます。
ミラノは石川を投入してサーブレシーブの安定を図りますが、最後はブルーノの強気のサーブかた得点のチャンスを得たラグムジアが決めきって24-26でモデナがこのセットを逆転で奪います。
第2セットも序盤は拮抗した展開が続きますが、OHエバディプールとロセルのサーブから続けて連続ブレイクを奪ったミラノが14-9とリードを広げます。
モデナも途中出場のOHマレシャル(フランス)のスパイクやエンガペのブロックで20-18と2点差まで詰め寄りますが、それ以上近づくことができません。
そして終盤再びパトリィのサーブからミラノがブレイクし、最後はエバディプールのスパイクで25-21としてミラノが第2セットを取ります。
第3セットはMBボッシのブロックなどでモデナが5-9と序盤からリードを広げます。
その後ミラノはエバディプールやメルガレホのスパイクでサイドアウトを取りつつチャンスを伺いますが、モデナもラグムジアやMBクッリクのスパイクがよく決まり点差を近づけさせません。
そしてそのまま終盤まで進み、モデナはOHリナルディがエース、直後ミラノもパトリィもエースでお返ししますが反撃はそこまでとなり、21-25でこのセットはモデナが取り返します。
第4セットは再び接戦となり、中盤まで3点差以上離れない展開になります。
そこで先に抜け出したのはモデナ。
ミラノがコートに石川を入れた直後、モデナのラグムジアが3連続サービスエースを浴びせて16-20と一気に抜け出し、このセットをほとんど決定的なものにします。
ただここで諦めなかったミラノ。
その後MBヴィテッリのサーブからMBピアノがラグムジアを、OPパトリィがエンガペをブロックで止めるなど4連続ブレイクで22-21と逆転に成功。
更にパトリィのエースで2点差をつけ、最後もパトリィのスパイクで25-23としてこのセットを逆転で制し、ファイナルセットへ持ち込みます。
第5セットもまたまた競ります。
ブレイクチャンスが多かったのはモデナでしたが、サイド3人それぞれにスパイクミスが出て、なかなかそのチャンスを掴めません。
そして抜け出したのはミラノ。
パトリィが観客席ギリギリまで走って繋いだボールをメルガレホが決めきると、その後パトリィ自身もスパイクとサーブで得点し14-10と4点差をつけてマッチポイントを迎えます。
しかしここからパトリィのスパイクミスやエバディプールのスパイクがブロックされるなどして14-14と追いつかれてしまいます。
ここで窮地を救ってくれたのがその直前で途中投入されていたMBヴィテッリ。
リベロのペサレージが必死で繋いだボールをスパイクで決めきって15-14とすると、最後は自身のサーブでエースを決めて16-14とし、ミラノを勝利に導きました。
この試合のMVPは、21得点をあげたミラノのオポジットのパトリィ(2回目)。
この結果ミラノは通算3勝1敗7ポイントで5位(10月28日現在)となっています。
ミラノは次回現地時間10月30日(日)18:00(日本時間翌2:00)から、ホームでヴェローナと対戦します。
感想など
この試合も石川はスタメンではなかったですが、シエナ戦と違って出場機会があってよかったです。
おそらくこれは状態がよくなっている証拠だと思いますし、次のヴェローナ戦ではスタメン復帰に期待したいところです。
この試合は第1セットと第4セットで終盤の4, 5点差からの逆転劇がとてもワクワクして見ていて楽しかったです。
特に第4セットの追い上げは心の中で「うぉぉぉぉぉ!」って叫んじゃっていました(笑)。
第4セットのミラノの連続ブレイクのときのサーブ、そして第5セットの最後の2点はヴィテッリでした。
試合全体のMVPはパトリィでしょうけど、この試合の裏MVPは間違いなく彼でしょうね。
しかしヴィテッリは1~3セット目はスタートから出てましたけど、4, 5セット目は途中出場なんですよね。
だからこれはヴィテッリの功績であると同時に、ピアッツァ監督の采配の勝利と言っても過言ではないでしょう。
ミラノはアウトサイドもミドルもスタメンを務められる選手がそれぞれ3人ずついることが、今後も大きな強みになってくると思います。
逆にモデナがちょっと心配ですね。
良くも悪くもラグンジア頼みになってしまっていて苦しそうに見えました。
リナルディがもう少し攻撃面で存在感を出していけるといいんですが、彼もまだまだ安定しないんですよね。
このままではベスト4どころかプレーオフ進出にも陰りが見え始めているような気がします。
リナルディ頑張れ!イケメンだし!!(また言う)
ミラノの次の対戦相手のヴェローナは若手サイド3人が暴れまわって勢いのあるチームです!
でもまた次の試合も面白くなりそうですね!!
写真:Lega Pallavolo Serie A, Powervolley Milano
なおイタリアリーグは全試合Volleyball World TVで生配信、アーカイブ配信されています!まだ利用されていない方は、下記リンクから視聴方法を確認して一緒に選手を応援しましょう!!