イタリア男子バレーボールリーグセリエA第6節、髙橋藍所属のパドヴァは現地時間12月8日(木)にホームでシエナと対戦し、3-0(25-16, 25-20, 25-20)のストレートで勝利しました。
この試合髙橋はスタメンで出場し、チーム2番目の15得点でチームの勝利に貢献しました。
第1セットスタメン
パドヴァ
OH:髙橋、デスメット(ベルギー)
MB:ヴォルパト(イタリア)、クロサート(イタリア)
OP:ペトコヴィッチ(セルビア)
S:サイッタ(イタリア)
L:ツェンガー(ドイツ)
シエナ
OH:ファンハルデレン(オランダ)、ペトリッチ(セルビア)
MB:リッチ(イタリア)、マッゾーネ(イタリア)
OP:ピナリ(イタリア)
S:フィノリ(アルゼンチン)
L:ボナーミ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
この試合のスタッツはこちら
試合レポート
第1セット、パドヴァは序盤からOH髙橋のサーブが走ってMBクロサートとSサイッタの連続ブロック、OPペトコヴィッチのスパイクが決まり、更に髙橋のサービスエースも決まるなど5連続ブレイクで8-2として一気に試合の主導権を握ります。
その直後にもMBクロサートのサーブから更に3連続ブレイクでパドヴァが12-4とリードを大きく広げます。
中盤以降はシエナもOHファンハルデレンやOPピナリのスパイクが決まりはじめて18-12とやや点差を縮めます。
しかし終盤再びOH髙橋のサーブからOHファンハルデレンを止めるOHデスメットのブロック、そして最後には髙橋が再びサービスエースを決めて25-16とパドヴァが危なげなくこのセットを取ります。
第2セット、パドヴァはMBクロサートのブロックやOPペトコヴィッチのエースなどで得点するも、シエナもOPピナリが当たり始めて7-7と序盤は点差が広がりません。
しかし直後シエナに4連続でミスが続いて10-7とパドヴァがリードすると、その後もOPペトコヴィッチとOH髙橋を中心に点数を重ねたパドヴァが21-17とリードを保ちながら終盤まで進みます。
その後OH髙橋のスパイクで連続してサイドアウトを取ると、最後は好調のMBクロサートのクイックが決まって25-20でこのセットも続けてパドヴァが取ります。
第3セット、序盤の競った展開からOPペトコヴィッチのサービスエースなどで11-8とパドヴァが抜け出しますが、直後のSフィノリが3連続エースを決めて11-12とシエナがすぐに逆転に成功します。
しかしその嫌な流れをOH髙橋がスパイクで断ち切って12-12とすると、直後OH髙橋のサーブからサービスエースやOHデスメットのブロックなどで4連続ブレイクに成功し、16-12とパドヴァが再逆転します。
その後もOPペトコヴィッチやOHデスメットのスパイクでコンスタントにサイドアウトを取ったパドヴァがさシエナに最後まで流れを渡さず、25-20でこのセットも取り3-0のストレートでシエナを下しました。
MVP:OHマティス・デスメット(12得点(うちサーブ1、ブロック4)、アタック決定率54%)
髙橋はチーム2番目の15得点(うちサーブ3)、アタック決定率67%、サーブレシーブ成功率70%と素晴らしい数字を残しました。
これでパドヴァは通算成績を4勝6敗9ポイントとして暫定10位。
次は現地時間12月11日(日)18:00(日本時間翌2:00)から、ホームで同5位のピアチェンツァと対戦します。
感想など
やっと勝った!!!!
ここまで4連敗と苦しかったですが、なんとか1勝、しかもストレート勝利、勝ち点3での勝利はとても貴重!!
この日のパドヴァはサーブが走り(3セットで7本のサービスエース)、また課題だったサーブレシーブについても、第3セットのフィノリの3連続エースにはヒヤッとさせられはしたものの、試合全体を通しては耐えることができていました。
確かにシエナにミスが多く、パドヴァが良かったというよりはシエナが悪かった方が大きかったかもしれません。
それでも5試合ぶりの勝利、初めてのストレート勝利はパドヴァにとって大きな収穫でしたね。
またこの試合は髙橋が試合序盤からキレキレで、特にサーブで大きな存在感を放っていました。
先週のトレント戦では第1セットはスタートで出たものの、途中から変えられてしまう悔しい経験をしたので、この試合のパフォーマンスからは「チームの中心は自分だ!!」と言わんばかりの強い意志も感じ取れたような気がします。
サーブかいいからそのときの前衛にセッターじゃなくてオポジットが来るようにする意味でも、やっぱり髙橋は2番OHがいいとおもうんだけどな(まだ言う(笑))。
またOPペトコヴィッチとMVPのOHデスメットも素晴らしいパフォーマンスだったと思います。
サイドが3人とも安定するとこれほど楽に試合を進められるのかと改めて感じました。
まあMVPがデスメットだったのは個人的には納得いってないですけど(笑)(髙橋かペトコヴィッチ、あるいはサイッタかと思ってたので)
あとミドルのクロサートも9得点、ブロック3本、アタック決定率86%と素晴らしい活躍を見せてくれていました。
髙橋、クロサート、そしてオポジットのグッツォの3人はよく一緒に行動していてとても仲が良いそうなので、髙橋もこの日のクロサートの活躍は嬉しかったんじゃないかなと勝手に妄想したりしていました(笑)。
今日のこの試合は、本来であれば日本人対決となったミラノ戦の前週に行われる予定でしたが、シエナ側に3人以上のコロナ陽性者が出たためにここまで延期になっていました。
タラレバですが通常通りに行われていたらその後の結果は変わっていたのかな、ミラノにも勝ててたかもしれないなと思ったり…。
とにかく今回の勝ち点3はとても大きい。
すでにコッパイタリア出場は断たれてしまいましたが、プレーオフ進出に向けては大きな3点です。
前半戦最後となる3日後の試合はピアチェンツァと強敵ですが、ぜひ勝って後半戦のスタートに繋げたいですね。
写真:Lega Pallovolo Serie A