イタリア男子バレーボールリーグセリエA5位決定戦、髙橋藍所属のパドヴァは現地時間4月15日(土)にアウェイでヴェローナと対戦し、0-3(17-25, 11-25, 23-25)で敗れました。
髙橋はレギュラーシーズンぶりにスタメンで出場し、チーム最多の9得点の活躍でした。
第1セットスタメン
パドヴァ
OH:ガルディーニ(イタリア)、髙橋(日本)
MB:カネッラ(イタリア)、ヴォルパト(イタリア)
OP:グッツォ(イタリア)
S:サイッタ(イタリア)
L:ツェンガー(ドイツ)
ヴェローナ
OH:ケイタ(マリ)、モジッチ(スロベニア)
MB:コルテシア(イタリア)、グロズダノフ(ブルガリア)
OP:サポシコフ(ロシア)
S:スピリト(イタリア)
L:ガッギーニ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
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試合レポート
第1セット、序盤からモジッチのスパイクやスピリトのサービスエースで3-5とヴェローナがリードします。
さらにグロズダノフのサーブからケイタのスパイクなどで4連続ブレイクを決めたヴェローナが6-11と点差を広げます。
パドヴァもガルディーニや髙橋のスパイクで得点しますが、その後もコルテシアのブロック、スピリトのツーアタックなどでヴェローナがコンスタントにブレイクを決めて12-19となります。
そのまま最後はセッタースピリトのツーアタックが決まり17-25でこのセットをヴェローナが取ります。
第2セット、パドヴァは1セット目途中から起用していたゾッペラーリ(S、イタリア)とクロサート(MB、イタリア)をそのまま起用します。
序盤は7-8とパドヴァがヴェローナに食らいつきますが、その後サポシコフのサーブからケイタのスパイクなどで3ブレイクして7-12とヴェローナが抜け出します。
さらにケイタのサーブから3本のサービスエースやサポシコフのスパイクなどで一気に8連続ブレイクが決まり8-21とヴェローナがパドヴァに大きく点差をつけます。
そのまま最後もモジッチのブロックとスパイクが連続で決まり、11-25でこのセットもヴェローナが取ります。
第3セット、出だしはグロズダノフのブロックやサポシコフのスパイクで1-4とヴェローナがリードしますが、パドヴァがグッツォのブロックや途中出場のデスメット(OH、ベルギー)のスパイクなどで5-4と逆転します。
そこからはお互いにブレイクを取りながらも競った展開となり、パドヴァは髙橋と途中出場のアスパルホフ(OP(本来はOH)、ブルガリア)、ヴェローナはケイタとサポシコフのスパイクを中心に得点を重ねて18-18となります。
モジッチのアタックでブレイクに成功し18-20とヴェローナが2点差をつけますが、終盤に髙橋に代わって入っていたガルディーニがサービスエースを決めて23-23とパドヴァが同点に追いつきます。
しかしその後ガルディーニのサーブがミスになると、最後はモジッチが飛び込んでつないだボールをケイタが決めきって、23-25でヴェローナがこのセットを取ります。
結果、パドヴァは0-3でヴェローナに敗れました。
MVP:Lマルコ・ガッギーニ
髙橋藍はチーム最多の9得点(うちブロック2)、アタック決定率30%、サーブレシーブ成功率33%の活躍でした。
次は現地時間4月19日(水)20:30(日本時間翌3:30)からホームでモデナと対戦します。
試合の感想など
まず髙橋がスタメンに戻って一安心(笑)。
3セット目は互角に戦えましたが、1、2セット目はレギュラーシーズン前半での同カードの対戦を思い出させるようなボロボロの試合となってしましました。
久しぶりのスタメンだった髙橋もめずらしく一桁得点、被ブロックが6本と精彩を欠いていました(一方でサーブレシーブ失点は1点のみと安定)。
チーム全体としては、やはりレギュラーシーズン終了後、5位決定戦予選でフルメンバーじゃないもの同士でゆるく試合をしていたパドヴァと、プレーオフ準々決勝でチヴィタノーヴァの第5戦にもつれるまでバチバチの試合をしていたヴェローナでは心身のコンディションが全く違っていたことでしょう。
そのギャップを埋めるのにパドヴァは2セットかかってしまったんだと思います。
試合環境が違い過ぎました。
また髙橋は単純に試合に出ていなかったので、試合感が鈍っていたのもあるでしょう。
早々にゾッペラーリに代えられてしまった正セッターサイッタも同じだと思います。
でも3セット目にはしっかりとギアを上げられただけでもいいのかな。
最後、ガルディーニのサーブがもう1本決まればというところでしたが惜しかった…。
この5位決定戦をパドヴァが勝ち抜くのはかなり困難でしょう。
ただここからはお試しタイムが終わって髙橋も含めパドヴァは全力で挑むと思いますので、シーズンの最後まで彼らの雄姿を見届けたいと思います。
写真:VeronaVolley