フランス男子バレーボールリーグ第12節、宮浦健人所属のパリは現地時間12月15日(金)にモンペリエと対戦し3-2(25-23, 25-20, 20-25, 23-25, 15-8)で勝利。宮浦健人は両チーム最多27得点の活躍で、2試合連続でMVPに選出された。
第1セットスタメン
パリ
OH:コヴァチェヴィッチ(セルビア)、パヌ(フランス)
MB:マーセ(ドイツ)、ウェッター(アメリカ)
OP:宮浦(日本)
S:モッタパエス(フランス)
L:カプル(セルビア)
モンペリエ
OH:ライヘルト(ドイツ)、マルティッラ(フィンランド)
MB:セディク(フランス)、ルゴフ(フランス)
OP:ディミトロフ(ブルガリア)
S:ティジオアロウ(フランス)
L:ルイス(スペイン)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
試合レポート
第1セット、出だしからパリがMBウェッターのスパイクなどで連続得点を決めて4-0と先行する。さらにMBマーセのブロックやOHパヌのサービスエースで8-2と点差を広げる。そのまま中盤までは15-11とパリがリードを保っていたが、MBセディクのブロックやOHマルティッラのスパイク、OHライヘルトのサービスエースでモンペリエが6連続得点を決めて17-19と逆転する。しかしOHパヌのスパイクなどで23-22とパリが再度逆転に成功すると、最後はSモッタパエスのブロックが決まり25-23でこのセットをパリが取る。
第2セット、序盤はOHマルティッラのスパイクなどで2-5とモンペリエがリードする。しかしOP宮浦のスパイクで7-7とパリが同点に追いつくと、さらにMBマーセのブロックやモンペリエのミスで13-10とリードを広げる。その後もOP宮浦のスパイクやサービスエースなどで得点を重ねたパリが21-18とリードを保つ。そこから途中出場のOPゴメス(アルゼンチン)のスパイクで21-20と1点差まで詰め寄られるが、最後はOP宮浦の2本のサービスエースを決めて25-20でこのセットをパリが取る。
第3セット、OPゴメスのスパイクやMBセディクのブロックが決まったモンペリエが6-10と序盤からリードを広げていく。パリはOP宮浦やOHコヴァチェヴィッチのスパイクで得点し14-15と1点差まで詰め寄るが、そこからまたMBセディクのスパイクとブロックで16-20と点差を広げられる。終盤にOP宮浦のサービスエースもあったが、OPゴメスやOHライヘルトのスパイクが決まったモンペリエが20-25でこのセットを取る。
第4セット、序盤からパリがOP宮浦やOHパヌを中心に得点すると、モンペリエもOHマルティッラやOHライヘルトが得点を決め、5-5、10-10、15-15と中盤まで競ったまま試合が進む。しかしモンペリエがMBセディクのサービスエースやMBルゴフのブロックで17-20と抜け出す。そこからパリもMBマーセのサービスエースなどで21-21と一度同点に追いつくが、その後ミスで21-23とまた2点差になると、そのまま最後はOHライヘルトのスパイクが決まって23-25でこのセットもモンペリエが取る。
第5セット、出だしからOHマルティッラのサービスエースで0-1とモンペリエがブレイクを奪うが、OHコヴァチェヴィッチのブロックでパリが3-2とすぐに逆転する。その後OP宮浦のスパイクで6-4と点差を広げると、さらにOP宮浦の連続アタックとサービスエースで4連続ブレイクを決めてパリが13-7と一気にリードを広げる。最後もOP宮浦がスパイクを決めきって15-8でこのセットをパリが取り切る。
この結果パリは3-2でモンペリエに勝利した。
MVP:OP宮浦健人 27得点(サーブ5)、アタック効果率44.73%
これでパリは通算成績5勝7敗13ポイントとして暫定10位。
次は日本時間12月31日(日)4時00分からニースと対戦します。
リーグHP: https://www.lnv.fr/lam/statistiques
配信サイト(有料):https://www.lnvtv.com/
トシキのつぶやき
3位のモンペリエに勝った!ミヤケンも連続MVP!!
この試合は1セット目序盤から宮浦とパヌというパリの飛車角のふたりに勢いがありました。終盤に一気に逆転されたときにはヒヤヒヤしましたが、最後まで諦めずあそこから巻き返しできたのはすごかった。
前回のプレシロバンソン戦第5セットの大逆転を経験したので、チーム全体として劣勢でも逆転できる自信がついたんじゃないかと思います。こういうことができるチームは強いです。
第2セットもギリギリまでわからない展開でしたが、ここぞという時に宮浦のサービスエースが飛び出す!もう一時期のサーブスランプ状態がウソのようでしたね。
このままストレート勝利かと思いましたが、やはり甘くなかったのが龍神NIPPONブラン監督の出身地でもある名門モンペリエ。フランス代表ですきっ歯がかわいいルゴフやドイツ代表でイケメンのライヘルトなどフランスリーグには珍しく強豪国代表スタメンクラスを擁するクラブは伊達ではありません。
ただこの試合で目立っていたのは212センチの長身ミドルブロッカーのセディク。特にブロックが凄まじくこの試合だけで8本のキルブロックでした。ブロックは1セットに1本取れたら超一流なのでその凄さがお分かりいただけると思います。さらにサービスエースも3本、アタックも6本(効果率71%)とすごい存在感でした。しかもなんとまだ17歳(2006年生まれ)らしいじゃないですか!?凄すぎる!(ちなみにモンペリエのセッターも17歳でした(笑))
そんな彼も活躍もあり3、4セットはモンペリエが取る。そしてその勢いのまま5セット目の出だしからモンペリエがサービスエース。普通ならヤバい状況。しかしまたしても前回に続いてミヤケンが覚醒!!
5セット目のアタック効果率はノーミスの71%。ほぼ打てば決まる。5セット目だけで5本のスパイクを決めて更にサービスエースも!このサーブが凄かった。配信中に縦位置のリプレイ映像が出ていたのですが、途中までサイドラインの方に逸れてアウトになるような軌道だったのが急に曲がってインに!!テニスの王子様の「ブーメランスネイク」をほうふつとさせるエグいサーブでした。あれは取れない。
マッチポイントも見事に決めて3-2の激戦を制しました!MVP発表の前からすでにチームメイトから祝福されてるのもなんか微笑ましくてよかった(笑)。
しかし本当に監督が変わってからここ2試合のチームと選手たちがいいパフォーマンスを見せています。やっと見ていて楽しくなってきました!次の現地取材も今から楽しみです!!
Photo: LNV