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どうなるペルージャ?どうする石川?コッパイタリア男子2025展望

2025年1月24日

日本では今週末にオールスターゲームを控えているが、イタリアではコッパイタリア男子ファイナル4が開催される。

コッパイタリアは通常のリーグ戦とは異なり、1発勝負のトーナメント形式でタイトルを争う大会で、位置づけ的には日本で言う天皇杯・皇后杯に近い(ただし参加チームは1部リーグの前半上位8チームのみ)。

またプレーオフになっても収容人数3000~5000人程度の各チームのホームアリーナで行われる通常のリーグ戦と異なり、収容人数1万人規模の大型アリーナで行われるほとんど唯一のイタリアクラブチームの大会である。したがって会場もお祭り感に溢れている。バナナの無料配布もある(笑)。

ファンにはお馴染みのバナナ君。表情が絶妙。

今年の男子ファイナル4に進んだチームは日本の石川祐希が所属するペルージャほか、トレント(トレンティーノ)、チヴィタノーヴァ、ヴェローナの4チーム。

優勝候補大本命は、現在リーグ1位で連覇を目指すペルージャ。

しかし、ここまでチームを支えてきたOHプロトニツキが今月のトレントとの試合中に右脚を負傷しチームを一時離脱。それまで今季無敗だったペルージャだが、そのトレント戦と先日行われたチヴィタノーヴァ戦で破れ目下リーグ2連敗中である。

残るアウトサイドヒッター、OH石川とOHセメニウクもトップレベルの選手であることは間違いないが、特に今季はOHプロトニツキが攻守に渡り安定して高いパフォーマンスを見せていたので不安は大きい。また今季のペルージャはスタメンのアウトサイドヒッターがひとり潰されてもベンチからこの3人のうちの誰がスーパーサブとしてコートに入って戦況をひっくり返すという試合が少なくなかったし、それができるのがペルージャの大きな強みでもあった。

しかしコッパイタリアではもうその戦法は使えない。石川とセメニウクでやるしかない。

ペルージャはスタメン6人、さらにリリーフサーバーも含めサーブでガンガンに攻めてエースを取って行けるのが強み。まずそのサーブから試合の主導権を握っていきたい。またサーブレシーブはとにかくエースを取らせず上にあげること。そうすればSジャネッリからの多彩な攻撃を展開できる。もちろん本人が打つのも含めて(笑)。

サーブレシーブは今季の石川の課題でもある

ペルージャの準決勝の相手となるのは現在リーグ5位につけるヴェローナ。今季の対戦成績はペルージャの2戦2勝だが、直近の試合ではフルセットを演じた強豪だ。OP/OHケイタとOHモジッチの2枚看板の高い得点力が武器で、特にケイタはスパイクでもサーブでも調子に乗せたら手が付けられない。一方で試合の中でも調子にムラがあるので、サーブやブロックでストレスをかけてミスを誘っていきたいところだ。

イタリアリーグ随一の高さと爆発力を誇るOH/OPケイタ

もうひとつの準決勝はリーグ2位のトレント対同3位のチヴィタノーヴァ。両者の今季の戦績は1勝1敗で並んでいる。ただ安定感があるのはトレント。イタリア代表アウトサイドヒッター対角のOHミケレットとOHラヴィアの安定感が抜群で、特に今季はOHミケレットの得点力が物凄い。

リベロ経験もある211cm超大型左利きOHミケレット

対するチヴィタノーヴァはまだまだ波があるものの、どんどんチームとして仕上がりがよくなっている印象。今季はようやくスタメンに定着したOHボットロと、新進気鋭の若手セッター・ボニファンテがキープレイヤーとなっている。特にボットロの要所での活躍が光る。

「ユウキはマスター、ランはブラザー」OHボットロ

いずれにせよ、ペルージャが決勝にあがればリベンジマッチとなる。

とにかくペルージャには不安が付きまとっている。しかし去年のモンツァも直前の試合でOH髙橋藍が怪我で離脱したが、それにもかかわらず準決勝を勝ちきって決勝進出を果たした。試合がどうなるかは蓋を開けてみないとわからない。

石川祐希はミラノ時代に続いて4年連続のコッパイタリア準決勝。しかしまだ決勝戦の経験はない。今季の幕開けとなったスーパーコッパと同様に爆発し、チームを決勝、そして優勝へ導くことができるか。ぜひ大爆発してプロトニツキの首に金メダルをかけていただきたい。

コッパイタリア予定(日本時間)

準決勝
1月25日(土)
24:15~ ペルージャ - ヴェローナ
26:30~ トレント - チヴィタノーヴァ

決勝
1月26日(日)
23:15~ 準決勝の勝者同士

配信:VBTV

Photo: legavolley.it

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