現地時間2月2日(日)、イタリアスーパーレガ後半7節が行われ、石川祐希所属のペルージャはターラントと対戦。3-0(25-13, 25-16, 25-22)で勝利した。
直近3試合で負けが続いていたペルージャだが、この日は得意のアグレッシブなサーブから連続ブレイクしていく本来の強いペルージャが見られた。
1、2セット目はOHセメニウクとOH石川を中心にペルージャがサーブで攻め、そこからOPベンタラら強力で多彩な攻撃で次々と得点を決めて連続ブレイクを奪いターラントを圧倒した。特にこの試合のMVPにも選ばれたOHセメニウクが2セット目だけでも3本のサービスエースを決めてチームに勢いをもたらした。OH石川もキレのあるサーブやスパイクに加えてツーバックアタックなどでも魅了した。
3セット目は出だしでOH石川がエースを決める。その後序盤はOPジローニのスパイクなどでターラントにリードを許すも、中盤にOH石川のスパイクで同点に追いつくと、その後もこのセットアタック決定率100%でOH石川が次々とスパイクを決めて行ったほか、Sジャネッリらのサービスエースも決まりペルージャリードする。
終盤には怪我で離脱していたOHプロトニツキが5試合ぶりの復帰を果たし、後衛のみならず前衛でもプレーしスパイクも披露した(残念ながらブロックされてしまったが)。最後はターラントのタッチネットでゲームセット、ペルージャが3-0のストレート勝利を飾った。
詳しいスタッツはこちら↓
https://www.legavolley.it/match/38311
欧州チャンピオンズリーグのチェスケー・ブジェヨヴィッツェ(チェコ)戦以来約2週間ぶり、4試合ぶりの勝利となった。ハルクバンク戦に続いて前の試合から中3日しかなかったが、移動がなかったおかげかペルージャのメンバー全員がキレのある動きを見せていた。ここまでの試合と比べるとOPベンタラもかなりジャンプしていたように思う。
石川祐希もハルクバンク戦では4セット目で脚をつり一時ベンチに退いたが、この日はその不安を感じさせないキレッキレのプレーを見せた。先述のようにチーム最多14得点、3セット目は5/5でアタック決定率100%、試合全体でも80%。そして何がすばらしいかと言ったらアタック失点がゼロ!これが石川祐希だ。
3セット目の出だしのサーブでエースを取ったが、映像を見る限りトスが少し前に行き過ぎて「ヤベッ!」っとなってなんとか合わせて巻いて打ったらエースになったようだった(笑)。流石の対応力(笑)。
残念ながらMVPはサービスエース5本のOHセメニウクに持っていかれたが、OH石川も間違いなくMVP級の活躍だったであろう。またこの試合で石川はイタリア通算3000得点を達成。イタリアで長く、そして濃くプレーしてきた石川だからこそ成し遂げられた記録だ。おめでとうございます!
しかしOHセメニウクのサーブは本当にすばらしかった。最終的にペルージャは3セットで9本、1セット平均3本と強みのサーブで攻め勝ったが、このきっかけを作ったのはOHセメニウクだったと思う。OHセメニウクの1セット目のサービスエースとその後の連続ブレイクでチームが勢いづいた。そしてOH石川らも後に続いた。これが本来のペルージャの強さだ。サーブのペルージャ、いっそサーブデビルズに改名してみてはどうだろうか(笑)。
またOHプロトニツキの復帰も嬉しい。想定より早めに復帰できてよかった。これでまたアウトサイドヒッター3人体制で試合に臨める。
無敗王者からコッパイタリア準決勝敗退を喫し失意に暮れたペルージャ。困難を乗り超えて、またここからどれだけ連勝を伸ばせるか楽しみである。
Photo: legavolley.it