これぞ世界最高峰イタリアリーグのプレーオフという、トップチーム同士が激しくぶつかり合う白熱した試合だった。
現地時間4月16日(水)、イタリアスーパーレガPO準決勝ペルージャ(石川祐希所属)対チヴィタノーヴァの第3戦が行われ、決勝進出まであと1勝の王手をかけていたペルージャにチヴィタノーヴァが2-3(23-25, 25-20, 28-30, 25-22, 14-16)で勝利。逆転への決勝進出に望みをつないだ。
ペルージャの本拠地であるパラ・バートンで行われた試合は、決勝進出の瞬間を見ようとつめたかけたペルージャファンを中心に満席となり、4986人の観客が熱い声援を送りながら戦況を見守った。
ここに来ると観客の多さはさることながら、コートエンド一面を埋め尽くす応援団の人数の多さには毎回圧倒される。この日も試合開始前からペルージャ応援団が轟音を響かせてチームを鼓舞していた。そしていつものように大量の銀テープが空を舞う(そして選手も一緒に片付ける笑)。

この試合もスタメンに石川祐希の姿はなかった。ペルージャはプレーオフに入ってからアウトサイドヒッターをセメニウクとプロトニツキのスターターで固定している。
第1セットはペルージャのOPベンタラのネットインによるサービスエースで始まった。OHニコロフのスパイクやブロックで7-10とチヴィタノーヴァが先に抜け出したが、SジャネッリのブロックやOHセメニウクのサービスエースで14-11と逆転。しかしリリーサーバーのOHポリヤが3連続エースを含む5ブレイクを決めてチヴィタノーヴァが17-19と再逆転。終盤でペルージャはOHセメニウクに変えてOH石川を投入するも特に見せ場はなくベンチに戻る。そのまま最後は途中出場のOHレプキーがスパイクを決めて23-25でチヴィタノーヴァ。ポリヤ様様。
第2セットは序盤からOPベンタラの連続エースなどで9-2とペルージャが大量リード。その後もOPベンタラとOHセメニウクのスパイクを中心に得点を重ね、再びOPベンタラのサーブで18-10と最大8点差をつける。そこからOHレプキーのアタックなどでチヴィタノーヴァが点差を縮めるも、最後はそのOHレプキーのサーブミスで25-20としてペルージャがセットを取り返す。

第3セット、MBロセルのスパイクやサービスエースで13-10と中盤までペルージャがリード。しかしSボニファンテとOHボットロのエースで16-16とチヴィタノーヴァが追い付く。その後OHセメニウクが華麗なツーバックアタックを決めると、リリーフサーバーで入ったOHニコロフがノータッチエースを決めるなど両者一歩も譲らないまま試合が進む。24-23と先にセットポイントを握ったのはペルージャ。この場面でリリーフサーバーにOH石川を投入しブレイクを狙うも、OHボットロがスパイクを決めてデュースに持ち込む。そこからチヴィタノーヴァはOPラグンジアのスパイクでサイドアウトを重ねつつ、OHセメニウクのアタックミスで26-27と逆転に成功。最後もOHセメニウクのアタックミスで28-30としたチヴィタノーヴァがこのセットを取る。
第4セット、ペルージャはOHセメニウクに変えてOH石川をスタートからコートに送る。しかし序盤でアタックを2本連続でミスするなどして5-8となった時点でOHセメニウクに変えられた。ただその後MBロセルのクイックなどで得点を重ねたペルージャが12-12と追い付くと、さらにOHプロトニツキの連続エースで17-14と逆転。そのまま最後までリードを保ったペルージャがMBロセルのスパイクで25-22として5セット目に持ち込む。
第5セット、MBソレがMBチネニエズのクイックを連続で止めて4-2とペルージャが先に抜け出す。ただすぐにチヴィタノーヴァもMBガルジウロがOHセメニウクをブロックして5-5と同点に追い付く。その後OHニコロフのアタックとブロックで8-9とチヴィタノーヴァ逆転するが、終盤にOHプロトニツキのスパイクで13-12とペルージャが再び前に出る。Sジャネッリのブロックで14-13とペルージャが先にマッチポイントを握ったが、OPラグンジアがスパイクを決め切ってデュースに。その直後OPラグンジアがOHプロトニツキをブロックして14-15とチヴィタノーヴァが逆にマッチポイントを握ると、最後もOPラグンジアがOHプロトニツキを止めて14-16でこのセットを取り切ったチヴィタノーヴァが2-3で試合に勝利した。