現地時間4月24日(木)、イタリアスーパーレガPO準決勝ペルージャ(石川祐希所属)対チヴィタノーヴァの第5戦が行われ、ペルージャはチヴィタノーヴァに1−3(29-27, 19-25, 17-25, 22-25)で敗れた。これでペルージャは準決勝の対戦成績を2勝3敗とし、準決勝敗退が決まった。
ペルージャはプレーオフで初めてOH石川をスタートから起用し試合に臨んだ。
強力なサーブをコンスタントに打ち込んでくるチヴィタノーヴァに対し、ペルージャは第1セットこそOH石川のスパイクやOPベンタラのサービスエースなどで追いつき、デュースの末に逆転で先取した(29-27)。
しかし第2セット以降もOHボットロをはじめサーブの勢いが衰えないチヴィタノーヴァに対して、ペルージャのサーブはなかなか走らず、アタックによる失点も増えてチヴィタノーヴァが危なげなく第2、第3セットを続けて取る(19-25, 17-25)。
第4セットはOH石川のスパイクなどでペルージャが序盤から得点を重ねてリードを保ちながら試合を進めていったが(20-18)、終盤でチヴィタノーヴァがOHボットロのサーブからエースを含む4連続ブレイクで一気に形成を逆転させ(20-23)、最後はOPベンタラのサーブがアウトになり22-25でこのセットを取ったチヴィタノーヴァが1-3で勝利し2シーズンぶりの決勝進出を決めた。
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石川祐希は欧州チャンピオンズリーグのモンツァ戦以来6試合ぶりのスタメン出場、プレーオフでは初めてのスタメン出場となった。チーム2位の13得点をあげる活躍を見せ、1点決める度に感情を爆発させるかのように大きく喜びを表現してチームを鼓舞した。しかしアタックは失点も多く効果率では17%と振るわず、またサーブレシーブでも8失点と精彩を欠いた。

MVPはチヴィタノーヴァのOHボットロ。チヴィタノーヴァはこの試合で計17本のサービスエースを決めたが、その内7本はボットロのもの。ブレイクポイントも数えると彼のサーブからいったい何回ブレイクを成功させたかわからない。第4セットを逆転で取り切ったのも間違いなく彼の功績が大きかった。またサーブレシーブやディグといったディフェンス面での活躍も目立った。

これでチヴィタノーヴァはコッパイタリアに続いて決勝進出を決めた一方、ペルージャはコッパイタリアに続いて決勝進出を逃した。これでペルージャのタイトル獲得のチャンスは残りチャンピオンズリーグだけに絞られた。
また石川祐希個人としては奇しくも2シーズン前のミラノ時代に準決勝で敗れたチヴィタノーヴァに再び先に2勝してから逆転で敗退してしまった。そして次の3位決定戦も2シーズン前と同じピアチェンツァ。あの時は3連敗でなすすべなく敗れた。ピアチェンツァもサーブが波に乗ると非常に厄介なチームなので、今日のような試合をしていたらまず勝てない。
優勝の夢が絶たれたとはいえ、3位決定戦も来季のチャンピオンズリーグ出場権がかかる大事な試合だ。なんとか自信を、強いペルージャを取り戻せるよう初戦に備えたい。

Photo: legavolley.it