ポーランド男子バレーボールリーグ(プルスリーガ)第13節、宮浦健人所属でリーグ6位のニサは現地時間12月1日(木)にアウェイで同2位のジェシュフと対戦し、0-3(22-25, 18-25, 14-25)で敗れました。
宮浦健人は各セット途中出場しアタックで1得点あげました。
第1セットスタメン
ニサ
OH:ゲルジョット(ポーランド)、クファソフスキ(ポーランド)
MB:ゼルバ(アルゼンチン)、アブラモヴィッチ(ポーランド)
OP:ベンタラ(チュニジア)
S:ズコウスキ(クロアチア)
L:デムビエツ(ポーランド)
ジェシュフ
OH:チェブイ(スロヴェニア)、デファルコ(アメリカ)
MB:コザメルニク(スロヴェニア)、コハノフスキ(ポーランド)
OP:ブツキ(ポーランド)
S:ジズガ(ポーランド)
L:ザトルスキ(ポーランド)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
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試合レポート
第1セット、序盤はニサがトスをうまく散らして得点を重ね、更にOHクファソフスキのブロック、OPベンタラのスパイクなどで10-6と大きくリードしいます。
しかし12-10の場面からジェシュフのMBコハノフスキにサーブが回ってくると、好サーブを連発してニサのレシーバー陣を崩し、自身のエースを含む3連続ブレイクで12-13とジェシュフが逆転します。
その後中盤にミスが続いたニサに対し、ジェシュフはサーブが機能してSジズガやMBコザメルニクのブロックなどでコンスタントにブレイクを重ね、じわじわと点差を広げていきます。
14-15の場面で宮浦もリリーフサーバーでコートに立ちますが珍しくミスになりました。
ジェシュフはMBコザメルニクにもエースが出なるなどして15-20と更に点差を広げます。
そこからニサがOPベンタラのエースなどで21-23と詰め寄るも、最後はOHチェブイのクロススパイクが決まって22-25でジェシュフがこのセットを取ります。
第2セット、序盤から引き続きジェシュフがサーブでニサのOHゲルジョットを狙ってサーブレシーブを崩しにかかりますが、OPベンタラとゲルジョット自らが得点を決めて6-5と競った展開を見せます。
しかしその後OHデファルコがスパイク、ブロック、サーブでそれぞれ得点を決めるなどしてジェシュフがブレイクを重ね10-14とリードします。
その後もOHデファルコのスパイクを中心に得点を重ねたジェシュフがじわじわとリードを広げながら15-22とセット終盤を迎えます。
ニサはOP宮浦、Sシュチュ―レク、OHエルグラオウイを投入して状況の改善を図ろうとしますが点差は縮まらず、最後は途中出場のOPムザイの高さのあるスパイクが決まり、このセットも18-25でジェシュフが取ります。
第3セット、ニサはMBアブラモヴィッチに代えてMBヤンコフスキ、ジェシュフはOPブツキに代えてOPムザイをスタートから起用します。
開始直後はお互いにミスが出るなどして点差が広がりませんが、そこからジェシュフがSジズガのエースで5-7として先に抜け出します。
ニサは長いラリーからOHクファソフスキやOPベンタラがスパイクを決めて12-12と中盤同点まで追いつきますが、あと1点のところでサーブミスとなり、逆にそこからジェシュフに連続ブロックを浴びて12-15と引き離されます。
更にそのすぐ後のSジズガのサーブからジェシュフが連続ブロックなどでブレイクを決めて13-19とリードを広げ、ニサは再び第2セットと同様にOP宮浦、Sシュチュ―レク、OHエルグラオウイを投入しますが、その後もジズガのサービスエースやニサのコンビネーションミスで13-24とこのローテだけで8連続ブレイクを許してしまったニサ。
その後ようやくSジズガのサーブミスでサイドアウトを取るも、最後はMBコハノフスキの力強いクイックがキレイに決まり、14-25の大差でこのセットを取ったジェシュフが0-3でニサに勝利しました。
MVP:OHトーリー・デファルコ(18得点(うちサーブ2、ブロック4)、アタック決定率57%)
宮浦健人は1得点、アタック決定率33%でした。
これでニサは通算6勝7敗20得点で暫定8位となりました。
次節は現地時間12月6日(火)16:15(日本時間翌0:15)から、ホームで同10位のワルシャワと対戦します。
感想など
この日は現地取材でした。
会場のジェシュフは僕が約10年前に初めてポーランドリーグを見た思い出の場所であり、僕をポーランドバレー沼にハマらせた罪深き場所です(笑)。
最大4300人収容できるアリーナはどの席からでも試合が見やすく、またジェシュフはとてもアツいファンが多いので、ポーランドでバレーボールを見るならぜひ一度は訪れてほしいおすすめのアリーナです!
この日も平日17:30試合スタートだったにもかかわらず2000人以上のファンが会場に詰め掛けていました。
ニサファンの姿もありましたよ!!
試合結果は、悔しいですけどニサのボロ負けでした…。
OHゲルジョットがサーブで崩され、交代するけどあまりサーブレシーブが改善しないどころか攻撃力が減るのでサイドアウトは厳しいままで、こっちもサーブで攻めたいけどなかなか効果が上がらない…。
特にこの試合はサーブミスが多かったように思います。
リーグ序盤のときには相手にサーブで崩されても、それ以上にサーブで殴って勝ち星をあげることができていましたが、負けたここ3試合はサーブが機能していないですね。
サービスエースの数も少なくなったと思います。
特にシーズン序盤は毎試合サービスエースを取っていたゲルジョットのサーブに元気がないですね。
うまくいかないから力を7、8割に抑えてコントロールサーブをするようすも見られますが、それさえネットを越えないことも少なくない。
ゲルジョットは最近練習からサーブがよくないようなので、早くこのスランプを乗り越えて、シーズン序盤のようなイケイケな姿を取り戻してほしいところです。
あと第3セット最後のコンビネーションミスも気になりました。
セッターのシュチュ―レクが宮浦にトスを上げたのに本人が宮浦の助走を邪魔する形になって、宮浦がスパイクを打てなかったりしていました。
こんなミスは見たことなかったので、何かチームの雰囲気というか、空気というか、何か悪い沼にはまっちゃっているような印象を受けました。
ジェシュフは確かに強いチームですが、どちらかというと相手が優れていたというより自滅に近いようなそんな感じがしました。
選手たちの表情からもどこかもどかしさが見えました。
力があることはシーズン序盤のパフォーマンスからわかっているので、なんとかこの苦境を乗り超えてまた勝ち星を挙げていってほしいと思います。
また来週すぐに試合があるので、まずそこで何が何でも1勝してまた波に乗って勝ち星を積み重ねていってほしいですね!
チームのキーマンはやっぱりOHゲルジョット、サーブレシーブはもちろん、サーブでもまた暴れてほしい!
もちろん宮浦のMVPも見たい!!
JAZDA NYSA!!(頑張れニサ)
写真:PZPL、筆者撮影
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