先週は3日間で8試合が行われました。チヴィタノーヴァとトレントはブラジルで開催されていた世界クラブ選手権のためお休み。チヴィタノーヴァは準優勝、トレントは3位という結果でした。優勝したのは地元ブラジルの強豪サダ・クルゼイロ。ほとんどがブラジル人、ブラジル代表選手で構成される中、MVPに輝いたキューバ人のロペスの活躍が光りましたね。跳びすぎです(笑)。
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PICK UP: ヴィボ・ヴァレンツィアvsパドヴァ
さて話をセリエAに戻しますが、個人的になかなか時間が取れなかったり、睡魔に負けたりして、この期間の試合は11日に行われたヴィボ・ヴァレンツィアvsパドヴァの試合しかちゃんと見れてませんが、とっても見ごたえのある試合でした。
ヴィボ・ヴァレンツィアはご存じ、日本のオポジット西田有志が所属するチームですが、彼はまだケガから回復できておらずベンチアウト。更に試合の直前にはOHの一角でポイントゲッターのひとりであったドウグラスが突如イタリアの環境に適合できないことを理由に母国ブラジル帰ってしまうという事件もおこり、チームとしてはとても苦しい状況。戦績も2勝8敗とかなり負け越していました。
一方のパドヴァは、20歳過ぎの若手中心ながら、トレントやピアチェンツァなど強豪を破るなどして6勝4敗と勝ち越しているダークホース。更に日本から髙橋藍も合流し、後半戦の戦いぶりも楽しみな今シーズン非常に勢いのあるチームです。
そんな感じのチーム状況だったので、「ヴィボがあっさり負けちゃうかも」と思っていましたが、蓋を開けてみるとヴィボが非常に良い。11月下旬に西田が離脱して以来、ヴィボは本職オポジットを使わずにドウグラス、マウリシオ(ブラジル)、バシッチ(フランス)の3人アウトサイドかつフロントオーダーという変則的なフォーメーションで試合に挑んでました。しかしドウグラスがいなくなったので、パドヴァ戦ではOPビーシ(イタリア)をスタート起用し、スタンダードなフォーメーションに戻しましていました。
このおかげなのか、はたまたドウグラスが抜けたからなのかわかりませんが、とにかく雰囲気がよくコートが明るいヴィボ。ビーシの火力不足はやはり否めないですが、これまで攻撃面で苦しんでいたマウリシオのスパイクが絶好調でしたし、ミドルのフラヴィオ(ブラジル)もブロック7点の大活躍。その他も選手も動きがよく、またリリーフサーバーで起用された19歳のニコットラもエース2本の活躍。とにかくチームから底知れぬエネルギーを感じ、点差を離されても動じず、実際に第2セットは5点差以上つけられていたところを終盤で逆転してセットをもぎ取りました。
それでもパドヴァも徐々に調子を取り戻します。OPヴェーバー(ドイツ)はややミスや被ブロックが多く不調でしたが、若きエースのボットロ(イタリア)とレプキー(カナダ)の両OHの奮闘でフルセットに持ち込まれてしまいます。
今シーズンのパドヴァはそれまでフルセット無敗。ヴィボの勢いもここまでかと思われましたが、最後までコートが明るかったヴィボが、ホームのファンの声援も力に代えてファイナルセットなんとか掴み取り、フルセットでパドヴァに勝利。貴重な3勝目を上げました。
今日のヴィボは本当に良かったし、見ていてワクワクさせてくれました。このヴィボに西田が戻ってくるととっても恐ろしいチームになるんじゃないかなと思います。とにかくいろいろあったけど、元気なヴィボの姿が見れてよかったです。後半戦も楽しみ。
一方のパドヴァ。負けはしましたが、こちらもいいチームですね。ユニフォームもかっこいいし(笑)。髙橋藍は今のレプキーのいる2番のポジションを狙っていくことになると思いますが、レプキーもなかなかにいい選手なので厳しいレギュラー争いとなるでしょうね。髙橋はレセプションとサーブは問題ないと思いますので、スパイクとブロック、そしてコミュニケーションでどれだけアピールできるかがポイントと思います。後半パドヴァでまたヴィボと試合をするときには、日本人対決になってくれることを願います!
ただピアチェンツァとペルージャで選手にコロナ陽性者が出て試合が延期になるなど、オミクロン株が原因とみられる感染拡大がまたバレーボールの脅威となっています。オミクロン株は重症化リスクが低いというデータもあるそうなので、個人的には今後ただのインフルエンザのような対応のみになってくれるといいなと思います。