イタリア男子バレーボールリーグセリエA第11節、リーグ7位の石川祐希所属ミラノは現地時間12月11日(日)にアウェイで同10位のターラントと対戦し、3-1(23-25, 25-22, 25-22, 25-21)で勝利しました。
石川祐希はこの試合もスタメンで出場しましたが、5得点と個人としては振るいませんでした。
第1セットスタメン
ミラノ
OH:石川、エバディプール(イラン)
MB:ヴィテッリ(イタリア)、ロセル(アルゼンチン)
OP:パトリィ(フランス)
S:ポッロ(イタリア)
L:ペサレージ(イタリア)
ターラント
OH:アントノフ(イタリア)、レプキー(カナダ)
MB:ガルジューロ(イタリア)、アレッティ(イタリア)
OP:ステファニ(イタリア)
S:ファラスキ(イタリア)
L:リッツォ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
この試合のスタッツはこちら
試合レポート
第1セット、ミラノは出だしからMBヴィテッリがクイックを連続で決めると、ポッロのサーブから自身の2連続エースを含む4連続得点で8-4とリードを広げます。
しかしターラントもOPステファーニのスパイクやサービスエースなどでじわじわと点差を詰めていき、中盤OHレプキーのパイプ攻撃で17-18と逆転に成功します。
ミラノはOH石川がスパイクで苦しみ、OHメルガレホと交代して流れを変えようと試みますが、ターラントが終盤MBアレッティのブロックやサービスエースなどで流れを渡しません。
最後はOPパトリィがターラントブロックに捕まって23-25を1セット目をターラントが取ります。
第2セット、ミラノはOHの2人の位置を1セット目と入れ替えて臨みました。
序盤はOPパトリィがスパイクで次々と点を取り7-5とミラノがリードします。
更にミラノは中盤にMBヴィテッリのサーブから自身のエースを含む3連続ブレイクで17-13とリードを広げますが、ターラントもSファラスキのブロック、OHレプキーのスパイクやサーブで連続得点を決めて20-20と同点にに追いつきます。
しかしここからターラントにミスが続いて24-20と4連続ポイントでミラノがセットポイントを迎えると、最後はOHエバディプールがパイプ攻撃を決めて25-22でこのセットはミラノが取ります。
第3セット、ミラノはMBロセルに代えてMBピアノをスタートから起用します。
序盤ミラノはMBヴィテッリやOH石川、ターラントはOHレプキーらのスパイクでサイドアウトを取り合って、9-9と点差が開かないまま試合が進みますが、そこからOH石川がブロックとミスで連続でアタック失点してしまい12-9とターラントにリードを許します。
ミラノはOH石川を下げてOHメルガレホを再びコートに送りますが、そこからOPステファニやOHレプキーのスパイクでうまくサイドアウトを切られてミラノはなかなか点差を縮めることができないまま16-20とセット終盤に差し掛かります。
しかしここからOHメルガレホが躍動し、連続してスパイクを決めて18-20と点差を詰めると、更にOPパトリィの好サーブもありカウンターでも次々とスパイクを決めて4連続ブレイクとなり23-21と逆転に成功。
そしてOHメルガレホのスパイクで24-22とマッチポイントを握ると、最後も彼のサービスエースが決まって25-22とミラノが逆転でこのセットをものにします。
第4セットはOHメルガレホをそのままコートに残します。
開始直後からSポッロが2連続サービスエースを奪うと、前衛でも相手OHアントノフを止めるなどして7-4とミラノがスタートダッシュに成功します。
その後ミラノはOPパトリィとOHメルガレホを中心にサイドアウトを重ね、更にMBピアノの連続ブロックで16-11と中盤にリードを広げます。
そこからミスでターラントにブレイクを許すもミラノが流れを渡すことはなく、終盤までSポッロがいろんなアタッカーにトスを供給して相手に的を絞らせず、最後はOHメルガレホが高さのあるスパイクを決めて25-21とし、3-1でミラノがターラントに勝利しました。
MVP:OHオスニエル・メルガレホ(12得点(うちサーブ1)、アタック決定率69%)
石川は5得点、アタック決定率36%、サーブレシーブ成功率57%でした。
ミラノはこれで通算6勝5敗17ポイントで暫定7位を維持し、これにより前半戦8位以上が出場できるコッパイタリアの出場権を獲得しました。
後半戦の初戦となる次週は、現地時間12月17日(土)18:00(日本時間翌2:00)から、アウェイで8位のチステルナと対戦します。
前半戦のレポートはこちら↓
感想など
勝利&コッパイタリア出場おめでとう!!!
先週の時点で髙橋藍のパドヴァのコッパイタリア出場がなくなってしまったので、ミラノにはなんとしても出場してほしかったわけですがそれが見事に達成されてまずはよかった!
しかも8位通過だとコッパイタリア初戦に今シーズン無敗のペルージャと当たる可能性があったなかで、7位通過でペルージャを回避できたのは本当に大きい!!
ベスト4に行ったら必ず現地取材いたしますのでご期待ください!!!
しかしこの試合、なんとか勝てたものの石川本人としてはかなり厳しい内容でしたね。
スパイクがなかなか決まらず、サーブもここ数試合で見せたようには走ってくれませんでした。
それでも、彼が出なくても頼もしい仲間がいるのが今シーズンのミラノ。
特に石川に代わって入ったOHメルガレホの爆発力は凄まじかったですね!!
石川のように引き出しが多いわけではないですが、高さとパワーのスパイクで劣勢だったチームに勢いを取り戻させてくれました。
またミドルのロセルとピアノが完全復帰を果たしてくれたのも大きかったですね。
確かに先週までの3OHフォーメーションは見ている側としては面白かったですが(笑)、通常フォーメーションの方がやはり安心して見ていられます。
とにかく石川本人は悔しかったでしょうが、バースディマッチを見事勝利で飾ることができて本当に良かった!!
27歳おめでとうございます!!!
ターラントはOPステファニをはじめとても攻撃力のあるチームでしたが、この試合はサーブとサーブレシーブが弱かった印象でした。
メルガレホがもっとレセプションで乱されちゃってたら危なかったかもしれませんね。
さて、早いものでイタリアリーグも来週からレギュラーラウンド後半戦です。
まずはプレーオフ進出、そして準決勝進出を目指して、頑張れミラノ!!!
あ、来週は現地取材行ってきます!!
写真:Lega Pallovolo Serie A