東京オリンピック男子バレー2日目の日本は、西田・石川の活躍でカナダに大接戦の末3-1で勝利!予選突破へまた一歩大きく前進しました。またポーランドがイタリアに勝利、ブラジルも2セットダウンからの逆転でアルゼンチンとの死闘を制しました。
大会2日目(7月26日)の試合結果
日本vsカナダ 3-1(25-23, 23-25 25-23, 25-20)
1セット目スタメン(サーブ順)
日本:OH14石川、MB6山内、OP11西田、OH21髙橋、MB2小野寺、S12関田、L20山本
カナダ:MB17ヴィグラス、S1サンダース 、OH2ペリン、MB12ヴァンバーケル、OP13ヴァーノン、OH7マー、L19バーン
大会2日目の日本の対戦相手はカナダ。今年のネーションズリーグでは相手のサーブに苦しんで0-3のストレートで負けていましたが、この日は見事にそのときのリベンジを果たす結果となりました。
スタートは初戦と変わらぬメンバー。どちらかというとセッターは藤井推しなのでまたしてもちょっと残念になったのは正直なところですが、関田も好きなのでよいです笑。カナダとの対戦は予想していたとおり、1点を争う一進一退の攻防となりました。
この日の1点目は山内のクイックからスタート。前日に引き続き関田は積極的に真ん中を使ってくれます。ネーションズリーグではカナダの強力なサーブに苦しんだ日本でしたが、今回はリベロの山本はもちろん、石川・髙橋の両アウトサイドもサーブレシーブで崩されることなく、着実にサイドアウトを取ることができていました。また攻撃面では前日にイマイチ調子の上がらなかった西田有志が爆発!関田の高くて早いセットのおかげもあり、試合序盤から高さとキレのあるスパイクを次々と決めていきました!やっぱり元気な西田はいい!ただ日本もサーブで相手レシーブをうまく崩すことができず、23-25の僅かな差で第1セットを落とします。
しかし第2セット以降も引き続きレベルの高いバレーを展開。また西田がこのセットは更にギアを上げていき、序盤でサービスエースを決めてカナダに2019ワールドカップの悪夢を思い出させます笑。スパイクでも難しいハイセットのボールを次々と決めて、もう頼り甲斐がありすぎました!セットポイントも西田が取り切って25-23。このセットもギリギリでしたが日本が1-1に持っていきます。
第3セット、日本に傾いている流れをなんとか切りたいカナダは、スタートからOHホーグ、セット途中からSブランケノーやMBシュワルツを起用しますが、わずかながらも日本が先行する流れは変わらず。ホーグやシュワルツのサーブはとても強かったですが、日本のレシーブ陣は本当によくあげてました。目立つプレーではないから簡単そうに見えますけどね。そしてラリー中でもクイックやパイプという中央からの攻撃を見せる。ブロックとレシーブのトータルディフェンス。素晴らしい。素晴らしいよ日本男子チーム。このセットも競りましたが、25-23で日本が取り切ります。
第4セットも途中まではこれまで同様1, 2点差の展開でした。しかしそんな中、髙橋藍がツーでバックアタックを打とうとする場面からの高速フェイクセットからの石川のノーマークスパイク!!!!!すごすぎるの一言。このスーパープレーからなんか更にまた流れを引き寄せた日本。もう勢いが止まりません!カナダも最後まで諦めず、何度もブレイクを取りましたが、最後はこの日大車輪の活躍だった西田がスパイクを決めてゲームセット!カナダから貴重な1勝とり、予選突破へ大きく弾みをつけました!すごい、すごすぎるよ日本!
23点で最多得点だった西田は、アタック決定率61%、エースも2本。安定の石川も22得点の活躍。そして髙橋藍、山本の硬い守備。山内、小野寺のブロックとクイック。関田の冴え渡るセットアップ。みんなすごい。ネーションズリーグもいいプレーがいっぱいありましたが、よくぞそれからまたここまで仕上げてきたなと思います。ワクワクしかないですね。
次はイタリア戦ですが、このレベルならばイタリアにも十分に勝機はあると思います。イタリアのA代表と試合をするのは2018年の屋外コートで行われたイタリア開催の世界選手権以来。あのときは西田の欠場もあってほとんど公開処刑に近い内容でしたが、今回はその借りを是非とも返してほしい!がんばれニッポン!!!
その他結果
プールA
イラン vs ベネズエラ 3 : 0 (25-17, 25-20, 25-18)
ポーランド vs イタリア 3 : 0 (25-20, 26-24, 25-20)
プールB
アメリカ vs ロシア 1 : 3 (23-25, 25-27, 25-21, 23-25)
フランス vs チュニジア 3 : 0 (25-21, 25-11, 25-21)
ブラジル vs アルゼンチン 3 : 0 (19-25, 21-25, 25-22)
日本と同じプールA。前日にイランに対してフルセットの末に悔しい敗戦となったポーランドが、リオ五輪銀メダルのイタリアをストレートで下して1勝目。ポーランドはキャプテンのクビアク、イタリアは正セッターのジャンネッリをそれぞれコンディション不良で欠く中の対決となりましたが、レオンを中心に攻めのサーブでゲームの主導権を握り続けたポーランドに軍配が上がりました。イタリアは前日に続いてエースザイツェフの調子が上がってこないのが気になります。イランはベネズエラに危なげなく勝利して2連勝を飾っています。
プールBは、前回王者のブラジルにまさかの展開。南米のライバル、アルゼンチンに対して精彩を欠き、最初の2セットを続けて奪われます。アルゼンチンは、OPリマとOHパラシオスの調子がよく、堅い守備とデチェッコの的を絞らせない多彩な攻撃でブラジルを突き放しました。しかし、3セット目以降は何度も苦しみながらも選手交代を使って何度も不屈の精神でカムバックを果たしたブラジル。エースレアルを中心に本当にベンチを含めた全員バレーでアルゼンチンに食らい付いて見事に大逆転劇を演じました。その他、ロシアがアメリカとの接戦を制して2連勝。フランスもチュニジアにストレートで勝利して大会初白星をあげました。
暫定順位
プールA
- 日本 2勝6ポイント
- イラン 2勝5ポイント
- ポーランド 1勝1敗4ポイント
- イタリア 1勝1敗2ポイント
―――――― - カナダ 2敗1ポイント
- ベネズエラ 2敗0ポイント
プールB
- ロシア 2勝6ポイント
- ブラジル 2勝5ポイント
- アメリカ 1勝1敗3ポイント
- フランス 1勝1敗3ポイント
―――――――― - アルゼンチン 2敗1ポイント
- チュニジア 2敗0ポイント
大会3日目(7月28日)予定
9:00 カナダvsイラン
11:05 アメリカvsチュニジア
14:20 アルゼンチンvsフランス
16:25 ポーランドvsベネズエラ
19:40 日本vsイタリア
21:45 ブラジルvsロシア
視聴方法
テレビ放送(日本戦のみ)
- NHK-BS1 19:30~
ウェブ配信
写真:FIVB