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石川祐希所属ミラノ、強豪トレントに3-1で勝利!!

2022年11月29日

イタリア男子バレーボールリーグセリエA第9節、リーグ8位の石川祐希所属ミラノは現地時間11月26日(土)にアウェイで同2位のトレントと対戦し、3-1(25-20, 21-25, 25-15, 25-22)でミラノが勝利しました。

石川祐希はスタメンで出場し、チーム2番目の15得点の得点でチームの勝利に大きく貢献しました。

第1セットスタメン

ミラノ

OH:石川、
MB:ヴィテッリ(イタリア)
OH/MB:メルガレホ(キューバ)、エバディプール(イラン)
OP/MB:パトリィ(フランス)
S:ポッロ(イタリア)
L:ペサレージ(イタリア)

トレント

OH:ミケレット(イタリア)、ラヴィア(イタリア)
MB:ポドラスチャニン(セルビア)、リシナツ(セルビア)
OP:カジ―スキ(ブルガリア)
S:スベルトリ(イタリア)
L:ラウレンツァーノ(イタリア)

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

この試合のスタッツはこちら

試合レポート

ミラノはこの試合も先週に引き続きMBヴィテッリの対角にOHエバディプールを配置した変則フォーメーションで試合に臨みました。

また11月25日が女性に対する暴力撤廃の国際デーだったこともあり、選手とスタッフが左頬にこれに賛同を示す赤い塗料を塗って試合を行いました。

第1セット、序盤サイドアウトの取り合いからOH石川にサーブが回ってくると、石川の好サーブから連続でブロックが決まったミラノが6-4とリードします。

その後もセッターポッロのサーブからOPパトリィのブロック、そしてポッロのエースも決まり10-6と更にミラノが点差を広げます。

トレントはOPカジ―スキ、OHミケレットを中心に点数を取っていき中盤14-15と1点差まで詰め寄りますが、直後のポッロのサーブで再びエースを含む2連続ブレイクでミラノがトレントに追いつかせません。

その後はエバディプールらがサイドアウトを決めきり、最後はトレントのサーブがミスとなって25-20でミラノがこのセットを取ります。

第2セット、トレントは1セット目途中からOHラヴィアに代わって出ていたOHジャウォロノクそのままスタートから起用します。

スタートから再びミラノのポッロがサービスエースを奪うと、エバディプールの好サーブからの石川のスパイク、更に石川のサーブからエースを含む3連続ブレイクなどサーブが走ったミラノが9-5と序盤から大きくリードを広げます。

しかしトレントもセッター、スベルトリのサーブでミラノレシーバーを崩し、カジ―スキやMBリシナツが点数を取って5連続ブレイクで10-13と一気に逆転に成功。

その後ミラノは石川が立て続けにスパイクを決めまくって反撃のチャンスを伺い、OPパトリィのエース、MBヴィテッリのブロックなどで17-18と1点差まで詰め寄りますが、直後にスベルトリのツーやOHジャウォロノクのエースを食らって17-20とすぐに離されます。

そこからMBリシナツのクイックなどで確実にサイドアウトを取っていったトレント。

最後もカジ―スキがスパイクを決めて21-25でこのセットはトレントが取り返します。

第3セット、ミラノはMBヴィテッリのクイック、OPパトリィのスパイク、そして相手のアタックミスなどでコンスタントにブレイクを重ねて序盤から7-2と大きくリードを広げます。

そこから再びポッロのサーブからエースを含む3連続ブレイクで12-4とミラノがトレントを一気に突き放します。

トレントはOHジャウォロノクからOHラヴィアをコートに戻すと、MBリシナツが連続ブロックを決めて12-7としますが、直後にトレントにミスが続いて15-7とすぐさまミラノが点差を戻します。

その後もミラノは安定したサーブレシーブからエバディプールやパトリィのスパイクできっちりとサイドアウトを取っていくのに対し、トレントはミスが続いてブレイクどころか更に点差を広げられてしまいます。

そして最後はレフトから石川が気迫のこもったスパイクを決めきって、25-15とミラノが危なげなくこのセットを取ります。

第4セット、ミラノは石川、トレントはリシナツを中心に点数を取っていきますが、序盤は2-4とトレントが一歩リード。

その後ミラノが石川のスパイクやサービスエースで14-12逆転に成功しますが、トレントがすかさずMBポドラスチャニンのOPパトリィを止めるブロックなどで15-16と再度リードを奪います。

しかし18-19の場面から石川がスパイクを決めて同点とすると、エバディプールの好サーブから石川のキレキレのスパイクが連続して決まり21-19とミラノが終盤で再逆転に成功。

その後更にパトリィの事実上エースとなるサーブで23-20と点差を広げたミラノが、最後もメルガレホの力強いスパイクで25-22とし、強豪トレント相手に3-1で勝利しました。

MVP:OH/MBミラド・エバディプール(17得点(うちブロック2)、アタック決定率50%)

石川祐希はこの試合、エバディプールに次ぐ15得点(うちサーブ2)、アタック決定率57%、サーブレシーブ成功率47%と大活躍でした。

ミラノはこれで通算5勝4敗14ポイントで暫定6位となりました。

次週は現地時間12月5日(月)19:30(日本時間翌3:30)から、ホームで5位のルーベ・チヴィタノーヴァと対戦します。

感想など

トレントに勝った!!!

トレントは「BIG4」と呼ばれるイタリアのビッグクラブのひとつで、スター選手を多く抱える強豪クラブです。

石川はパドヴァ時代も、そして2シーズン前のミラノでもトレントに勝っていてなんとなくそろそろ来るかなと思っていたら来ましたね(笑)。

しかも先週と同じ変則フォーメーションでの勝利は凄い!!

いやむしろ変則フォーメーションだから勝ったのかな…?

とにかく素晴らしい試合でした。

現地で見たかったぁぁぁぁぁ~~~~~~~!!!!(笑)

サーブでガンガン攻めてブロックとディグのトータルディフェンスで切り返す理想的なバレーボールができていたんじゃないかと思います。

特にMVPとなったエバディプールは慣れないミドルのポジションを一番請け負いながら、サイド攻撃にクイックにパイプにどこからでも攻撃を仕掛ける姿が見ていて楽しかった。

また石川も先週に引き続きサーブがめっちゃ走ってましたし、先週インタビューしたときに「スパイクの失点を減らしたい」と言っていたんですが、この試合は4セットで失点2(先週は5セットで7)と見事に有言実行していて、かつ決定率自体も57%と素晴らしい数字を残してくれました。

特に第4セット終盤の3連続スパイクはキレキレで痺れましたね。

あとポッロのサーブもエグかったですね。

かわいい顔して何回エースとるねん(笑)。

またこの試合スパイカー5人全員が二桁得点を取っていた試合でもあったので、そういう意味でもMVPはポッロにあげてもよかったんじゃないかなと思いました。

でも第4セット、23-20の場面、もう勝てそうとなった場面で、ちょっと不安がよぎってしまったのは僕だけではないはず。

ヴェローナ戦、そしてこの前のピアチェンツァ戦はそんな状況からひっくり返されちゃいましたからね…。

でも今回はきっちりパトリィがサイドアウトを取ってくれてそのまま25点目をゲットできた!

とにかくこの1勝、勝ち点3はとても大きい!

前半戦は残りルーベ、ターラントと残っていて、コッパイタリアの出場条件となる前半戦終了時点で8位以上に入るにはまだまだ安心できる状況ではないので、とりあえず残り2試合、ベストを尽くして頑張ってほしい!

そして変則フォーメーションも見ていて楽しいけど、ピアノとロセル早くもどってきて!!(笑)

一方でちょっと心配なのがトレント。

珍しくミスが目立つ試合でした。

やはりリーグに加えてスーパーコッパやチャンピオンズリーグが入ったハードスケジュールで選手たちに疲労がたまっていることは間違いないでしょう。

特にカジ―スキが先週のペルージャ戦からいまいち調子がよくないのが気になります。

皇帝カジ様の復活を願っています。

写真:Lega Pallovolo Serie A

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