イタリア男子バレーボールリーグ第5節、髙橋藍所属のモンツァは現地時間11月8日(水)にヴェローナと対戦し、3-1(25-20, 23-25, 25-22, 25-20)で勝利しました。
髙橋藍はスタメンで出場してチーム最多の21得点でチームの勝利に大きく貢献し、MVPにも選ばれました。
第1セットスタメン
モンツァ
OH:マー(カナダ)、髙橋
MB:ガラッシ(イタリア)、ディマルティーノ(イタリア)
OP:シュワーツ(カナダ)
S:フェルナンド(ブラジル)
L:ガッギーニ(イタリア)
ヴェローナ
OH:ジャヴォロノク(チェコ)、サニ(アメリカ/イタリア)
MB:コルテシア(イタリア)、グロズダノフ(ブルガリア)
OP:アミン(イラン)
S:ヨヴォヴォッチ(セルビア)
L:ダミコ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
試合レポート
第1セット、モンツァはOHマー、ヴェローナはOHジャヴォロノクを中心に得点重ね、序盤から競ったまま12-12と試合が進みます。しかしそこからOH髙橋のスパイクやブロックで連続ブレイクに成功したモンツァが17-13と抜け出します。その後もOHマーのブロックやOH髙橋のパイプ攻撃で点差をキープしたモンツァ。最後はMBディマルティーノのブロックが決まり、25-20でこのセットをモンツァが取ります。
第2セット、序盤はMBコルテシアのブロックなどでヴェローナが4-6とリードしますが、モンツァもOH髙橋のスパイクなどで8-7とすぐに逆転します。しかし中盤にOHサニのスパイクなどでヴェローナが12-14と再逆転すると、そこからヴェローナがリードを保ちます。終盤にモンツァがOHマーのスパイクで23-24と1点差まで詰め寄りますが、最後はOH髙橋のサーブがミスになり23-25でこのセットをヴェローナが取ります。
第3セット、出だしからお互いにブレイクを奪いながらも点差が離れず7-7と試合が進みます。そこからヴェローナがOPアミンのスパイクやブロックなどで5連続得点をあげて7-12、さらにその後もブレイクして9-15と一気に6点差をつけます。しかし直後にモンツァがOHマーのサーブからOH髙橋のブロックやスパイク、さらにOHマーのサービスエースなどで5連続ブレイクに成功して16-16と追いつきます。その後も途中出場のOPレプキーのブロックやOH髙橋のサービスエースも決まり23-20とモンツァがリードを広げ、最後はMBガラッシがスパイクを決めて25-22でこのセットを大逆転でモンツァが取ります。
第4セット、序盤モンツァはOPレプキーのスパイク、ヴェローナはアミンのブロックなどでお互いに得点を重ねて、競った展開のまま10-10と試合が進みます。しかし中盤にOHマーのスパイクやブロックで17-15とモンツァが抜け出すと、さらにOH髙橋のブロックなどで21-18とモンツァが点差を広げます。終盤にもMBディマルティーノに連続ブロックが出て24-20とモンツァがマッチポイントを迎えると、最後はOPレプキーのブロックが決まり25-20でこのセットをモンツァが取ります。
この結果3-1でモンツァがヴェローナに勝利しました。
MVP:OH髙橋藍(21得点(うちサーブ1、ブロック4)、アタック効果率29.41%)
これでモンツァは通算成績3勝1敗9ポイントとして暫定2位に浮上しました。
次回は日本時間11月13日(月)1時00分からターラントと対戦します。
イタリアリーグHP: https://www.legavolley.it/
配信(VBTV、有料): https://www.volleyballworld.tv/home
高橋藍試合後コメント
今日の試合はとてもタフでしたが、自分たちは集中することができました。とても嬉しいです。
トシキのつぶやき
モンツァ強い!!!
サーブで終始圧倒した前回のモデナ戦とは違い、今回のヴェローナに対しては苦しい場面がかなり多かったですが、それを乗り越えて3-1で勝利!!!
特に第3セットの10-16の6点差からの逆転劇はすごかったですね。正直バレーボールで中盤に6点差ついちゃうとほとんどそのセットは諦めモードになってもおかしくないのですが、それだけ点差を離されてもそのセットを諦めないチームのメンタルには感服します。
その立役者となったのが強いサーブを打ち続けたOHマーと、スパイクとブロックで点を決めたOH髙橋でした。特にこの日は両チーム最多タイの4本のブロックポイントを獲得。相手のOPアミンを1枚で止めたブロックには痺れました。
スパイクは本数自体は多く決めていたものの、いつもと比べると相手のブロックに止められるなど失点も少なくありませんでした。しかしそのままでは終わらずに別のところでいつも以上の結果を出すところがすばらしいですね。ちょうど4本のブロック失点を自分の4本のブロック得点で相殺してくれています。
188cmとバレーボール選手としては身長が低いため、昨シーズン序盤は自身のブロックに多くの課題があったと思います。しかし、イタリアで試合を重ねるごとに技術に磨きがかかり、今ではむしろ得意なプレーになっているようにも見えます。本当に彼はどこまで進化して行っちゃうのでしょうか…。
それとこの試合では途中からOPシュワーツに代わり、本来アウトサイドヒッターのレプキーがオポジットとしてコートに立ち、12得点、アタック効果率59%の大活躍でした。まさか本来ポジション争いをしている3人が同時にコートに立つ姿が見られるとは。パドヴァ時代から友達で仲良しの髙橋も嬉しかったんじゃないかなと思います。
ヴェローナは第3セットを逆転で取られたあとも、第4セット中盤までは集中力を保てていましたがその後が続きませんでした。これの前の試合でもトレンティーノ相手に12-10から9連続失点で12-19と大逆転されてしまっていたので、こうした連続失点がある種のクセになってしまうと危ないですね。
モンツァの次の試合は日本時間日曜深夜にターラントと対戦。これは落とせない相手ですのでまた勝ってくれるでしょう!
フォルツァ・モンツァ!!
Photo: Vero Volley